こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

北九州市立響ホール「金子三勇士ピアノ・リサイタル」

2020-02-08 20:34:59 | コンサート
北九州市八幡東区にある響ホールで開催された、金子三勇士さんのピアノ・リサイタルを聴きに行ってきました。

ショパンのポロネーズ「英雄」から始まったこのリサイタル。
「あれ?今まで聴いた事のあるこの曲の時より、今回、テンポが速いような気がするなあ?」と思っていました。
今回どうやら、映画『蜜蜂と遠雷』のマサルとして演奏されたようでして、どおりでアップテンポでエネルギッシュというか、ペダルを踏む足も強かったんですよねえ。

続いては、一変してショパンの「雨だれ」ロマンティックでやさしい曲です。

そして再びマサルに戻ってアルバム『蜜蜂と遠雷』のマサルバージョンからショパンのワルツ第14番ホ短調で、こちらもショパンにしてはエネルギッシュで、ショパンのイメージが変わって面白く聴けました。

休憩に入る前に、やはり『蜜蜂と遠雷』のアルバムから、藤倉大さんの『春と修羅』マサルバージョンで、確かに映画でも思いましたが、このカデンツァはやりすぎかも?私は、明石のカデンツァの方が好きだったんですよ。

休憩後は、リストのメフィストワルツから「村の居酒屋での踊り」
ラストが天国か地獄か、という事だったのですが、うーん、人間界の人生山あり谷ありと感じました。ごめんなさい。

次の曲は、生誕250周年という事でベートーヴェンの「ピアノソナタ第8番『悲愴』」
第2楽章が、お馴染みの曲のせいか、後ろの席の年配の女性が目をつぶって低い声とはいえ口ずさんでいたのが邪魔!でした。咳や紙の擦れる音さえ慮るのに、歌ってんじゃねえよ!(怒)という気分でした。

プログラム上のラストは、バルトークの「ピアノ・ソナタ」
エネルギッシュで、聴いていて不快になる一歩手前と仰ったのが分かる、元気で現代的な曲でした。

この後はアンコール。
響ホールのツイッターでの募集で応募された中から、一番多かった6票で選ばれたシューマン作曲・リスト編曲の「献呈」
もう1回アンコールがありまして、おかわりのショパン「黒鍵」を弾いて下さいました。

会場で販売されていたCDを購入するとサインをいただけるという事で、実はそれまで購入を後回しにしていたアルバム『蜜蜂と遠雷』マサルバージョンを購入し、いただいてきました。
4、50人は並んでいたかなあ?いくら今回は、飛行機ではなく九州内移動の新幹線とはいえ、最後の方は金子さんも気もそぞろだったようで、話しかけても返事がいまいちでした。
私の2人か3人前の人々が、1人で3枚の写真それぞれに3回サインをいただいたり、CD以外の雑誌にも、もらっていたりと、大概自由になさっていたので、時間が無かったんじゃないかなあ?
握手も遠慮してと、スタッフの方が仰っていたので、そこは考えないとねえ?

私も気をつけようっと。
リサイタル自体は楽しめましたので、またあれば行きたいと思っています。
金子さん、ありがとうございました。
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『歩道橋シネマ』恩田陸

2020-02-05 19:53:17 | 読書感想
 
主に「小説新潮」に掲載された短編による作品集です。

「線路脇の家」のような日常の中にある異常性というか異質感を表した作品もいいのですが、「球根」に見られる閉ざされて異様な社会や、「あまりりす」みたいに不気味な土着信仰にも惹かれるものがあります。

「悪い春」は、我々の選択によっては実現してしまいそうな怖い世界です。

「麦の海に浮かぶ檻」は「麦の海に沈む果実」のスピンオフであり、ボルジアネタです。

「風鈴」も、日常の中に潜む異様さが怖く感じられます。

「トワイライト」は、早い内に元ネタに気づくと、共犯感を味わえる作品です。

大体、特に印象的な作品についての感想を述べてきましたが、一番は「はつゆめ」でして、解釈によっては最悪の結末を想像できるものです。皆さんは、どう解釈されたのでしょうね。

表題作も含め、とても面白い短編集でした。
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『本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません 第三部 領主の養女II』香月美夜

2020-02-04 20:33:42 | 読書感想
 
今回、ハッセの孤児院で身売りされそうになっている二人の少女を保護するが、実はこの世界では孤児もその町村の共有財産であり、人身売買も問題ではなく、むしろ、ハッセの町の人々にとっては貴族の横暴と取られかねないと分かる。ローゼマインとフェルディナンドは、一計を案じるが・・・。

この世界の感覚は中世くらいなのでしょうか?またしても麗乃としての常識が通用しなくなっています。
さらに、他人を陥れるという課題をフェルディナンドに与えられたら・・・憔悴しますよねえ?
ただそんな中、8歳にもなるのに、未だ読み書きも出来ず、我儘放題の兄ヴィルフリートに度々「ずるい」と言われ続けて切れてしまい、一日だけ神殿長という立場との交替を提案するところは、ストレス解消も兼ねて「ナイス」でした。
さらに、養父ジルヴェスターの仕事ぶりにまでダメ出しをするとはおもいませんでしたが。

色々と、受け入れるまでに気持ちの切り替えなど大変だとは思いながらも、ますます先が楽しみになっています。
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映画『前田建設ファンタジー営業部』2/3鑑賞

2020-02-04 20:16:06 | 映画
昨日、映画『前田建設ファンタジー営業部』を観てきました。

10年ほど前のあの本が、どのように映画になったのかと楽しみ半分、心配半分でした。
ちょっぴり、営業部のスタッフの必要以上の熱さに「いや、それは無かったんじゃないかなー?」と感じたりはしましたが、最初のうちのいまいち入り切れない戸惑いは、本当だったんじゃないかと思います。

熱いというより、むしろ、面白がる方がオタクじゃないかと感じるのですが、どうでしょう?
まあ、大体において、面白かったと思います。
結末の少し前の、夢落ちっぽいのはどうかと思いますが、遊び心かな?
続編を創る気、満々なのかも?と思える遊びもありましたが、2を飛び越しますか?

観ていない方々には、意味不明な事も書いていますが、アホな事をやるのを面白がれる方々には、お薦めの映画です。
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