「自転車安全利用五則」 というものがあることを、先日初めて知りました。
先週終わった 「春の全国交通安全運動」 のPRポスターの中に、この
「自転車安全利用五則」 という文字が、隅のほうに小さくあったからです。
ネットで調べるてみると、以下の通りです。
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自転車安全利用五則
①自転車は、車道が原則、歩道は例外
②車道は左側を通行
③歩道は歩行者優先で、車道よりを徐行
④安全ルールを守る
・飲酒運転は禁止
・二人乗りは禁止
・並進は禁止 (自転車と自転車が並んで走ること)
・夜間はライトを点灯
・信号を守る
・交差点での一時停止と安全確認
⑤子どもはヘルメットを着用
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これは、ほんとうにその通りです。
歩道は、歩行者が優先なのだ!
と日頃からわたしは、怒りにも似た気持ちで、そう思っておりました。
歩道をわが物顔に、ベルを鳴らしながら (なかにはスピードを
落とさずに) 追い抜いていく自転車があまりにも多いからです。
自転車は車両(軽車両) なので、車道 (の左側) を 通るのが
原則なのですが、車の通行量の多いところではむしろそれは危ないので、
歩道を使うのもやむを得ない感じもします。しかしそうであれば
自転車は、歩道では歩行者に遠慮しながら通ってほしい。
何年か前、新大久保の通りで、歩道を歩いていたときのことでした。
自転車に乗ったおじさんが後ろからベルを鳴らし、わたしと同行者を
わきによけさせ追い抜くと、自転車を止めて後ろを振り向き、
厳かな声で、こうのたもうたのです。
「道は、真ん中を歩かないように」
「・・・・・」
また家の近くのバス停で、こんなことがありました。
バスが来て、ドアが開いたので、乗ろうとすると、
左手から立て続けに鳴らされるベルの音がし、見ると女子高生の乗った
自転車が猛スピードで、こちらに近づいてくるではありませんか。
その時は朝で、その女子高生は遅刻寸前だったのかもしれません。
わたしが除けずに、そのままバスのステップに近づいていれば
100パーセントぶつかっていたタイミングでした。
道路交通法では、自転車の歩行者妨害は 「3ヶ月以下の懲役、または
5万円以下の罰金」 と定めています。
ケガでもさせたら、当然それでは済みません。
刑事では過失致死傷罪が適用され、民事では多額の損害賠償責任を
負わねばならない場合もあります。
そうなればその女子高生、遅刻どころの騒ぎではありません。
ちなみに前述の ‘新大久保のおじさん’ の場合は、ベルをリンリン鳴らし
歩行者を退かそうとした行為で、「2万円以下の罰金、または科料」 です。
人にお説教を垂れる立場ではないのです。
「歩道は歩行者優先」 であることのほかに、道路は左側を走らねばならない、
イヤホンを耳にはめ音楽などを聞きながら走ってはならないなど、
自転車に乗る人の守るべき事柄は、まだまだたくさんあります。
「自転車安全利用五則」は、いったいどれだけの国民が知っているのか。
まさかわたしだけが知らなかったわけではないでしょう。
‘新大久保のおじさん’ も明らかに知りませんでしたし、わたしの周囲の
人たちにちょっと聞いても、知っている人は一人もいませんでした。
「春の全国交通安全運動」 のPRポスターも結構ですが、ほんとうはこの
「自転車安全利用五則」の中身のような具体的な内容を、繰り返し繰り返し
訴え、周知徹底してほしいものです。
自転車にまつわる交通事故が増えているという報道もあります。
できれば小中高などの学校でも教えてほしいし、自治体の広報でも取り上げてほしい。
内閣府、文科省、警察庁、都道府県警察、各自治体責任者に強くお願い申し上げて
おきたい。(大きく出たねえ)
http://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/pdf/bicycle_leaflet.pdf