prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」

2019年04月10日 | 映画
映像に一種舞台的な様式感が持ち込まれていて、女王を取り巻く家臣や侍女など複数の人間たちがギリシャ悲劇のコロスのように個人の意思ではなく集団化された圧力そのもののように動く。

マーゴット・キダーのエリザベス女王が特に後半、白塗りになったり、赤褐色のカツラをつけたりして、素顔を隠すようになって、一種の仮面劇のようにも、女王であると共にクラウン=道化のように見えたりする。
狂信的な説教とそれを聞く信徒たちの姿がはさまれるのもコロス的な効果を上げている。

女王といいながら男社会というよりは権力とそれ自体が持つ自律的力学の中で翻弄されるのがなんとも重量感があって、そのほとんど大詰めまで二人が顔を合わさず、会っていなくても互いに境遇がわかるという孤独感の描出が秀逸。

「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」 - 公式ホームページ

「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」 - 映画.com


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