途中でちらっと足で踏む鍵盤が出るのは明らかに若い時のトム・ハンクスが主演した「ビッグ」のオマージュ。
ただありがちなのだけれど、「美女と野獣」みたい変身した後の姿がかえって魅力を失ってしまうところが出てくる。なんらかの飛躍がないと強力な悪役には対抗できないからやむを得ないにせよ。
血の繋がらない疑似家族に対する本物の母親の描き方にずいぶん気を使っている感じ。
今さら元の鞘に収まるわけもない一方で気持ちの整理をしておく必要はあるし、安直に無責任さを責めない一方で子供を傷つけたのも事実という各方面に丁寧に目配りしている。
考えてみると、血のつながった親子兄弟で固まる核家族というのも日本ではほとんど戦後の産物で、育てられない子供を他人が育てるなんていくらでもあったことだった。新しい形というわけではないのだな。
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