現代哲学への挑戦 (放送大学教材) | |
クリエーター情報なし | |
放送大学教育振興会 |
今日、最後に残っていた放送大学のレポートである、「現代哲学への挑戦」分を投函した。他のものは、webで提出できるのだが、この科目だけは、郵送でないと出せないようになっていた。
一応、書くのは書いたのだが、どうもこの科目とは相性が悪そうだ。それとも、哲学と相性が悪いのか。正直なところ、書かれていることがたわごとに近いようにしか感じられない。ハイデガー研究で知られた故木田元さんは、著書の中で、哲学は実際の生活には何の役にも立たないと明言されていた。私もその通りだと思うのだが、このテキストには、いかにも哲学は役に立つのだから、みんな哲学しなきゃいかんよというような書き方がされている。例えば、<もはや世界中のどの地域のひとたちも、それ抜きでは何も考えられなくなっている>(テキストp22)といった具合だが、世界中の殆どの人は、哲学なんか抜きにして、物事を考えているんじゃないかな。
また、ベルクソンという哲学者。お茶の水女子大学名誉教授の土屋賢二さんは、「ツチヤ教授の哲学講義」という著書の中で、ベルクソンの言う時間概念は、<一般の人が従っている規則に反対しているだけ>(哲学講義p68)、すなわち他の人の言葉の使い方に、いちゃもんをつけているだけだと言われているのだが、この教科書では、いかにもすごいことをやったように書かれている。私も、土屋さんの言うことに賛成だ。
こんな調子だから、試験を受けてもあまり、通る気がしない。この科目は、先学期の積み残し分なので、今回受験しないと受講料が無駄になるので、どうしようかと迷い中だが、今後は、哲学の科目なんか履修するのはやめようと思う。