おべんとうの時間 2 (翼の王国books) | |
阿部 了 ,阿部 直美 | |
木楽舎 |
阿部了さんと阿部直美さんのご夫婦がいろいろな人のおべんとうを紹介した本。収録されているのは、39人のお弁当。現業の仕事をされていたり、体を使った仕事をされている方が多いが、どれもイメージするようなドカベンでなく以外なほど普通のおべんとうである。老婆心ながら、これで体はもつのだろうかとちょっぴり心配。
面白いと思ったのは、同じ高校相撲部の女子マネージャーと監督のお弁当が紹介されているところ。これが量的にはあまり変わらないような感じなのだ。マネージャーのお弁当が大きいわけではない。むしろ元相撲部である監督のおべんとうが意外と小さい(もっとも現役相撲部の高校生時代はかなり食べていたようだが。)のである。
意外だったのはプロレスラーのくいしんぼう仮面さんのおべんとう。奥さんがつくっているようだが、それほど量があるわけではない。ご飯の部分もキャラ弁になっており可愛らしいのだ。名前は「くいしんぼう」なのに小食。このギャップがなんとも楽しい。
宮島ロープウエーで働く人のおべんとうが紹介されていたが、宮島といえばなんといっても鹿だ。文章にも鹿の話題がある。「弁当の撮影中、鹿が覗きに来たって?ははは、猿やタヌキじゃなくてよかったよ。」(p179)
でも今でこそ鹿は少なくなったが、昔は鹿がものすごくいて、弁当を広げようものなら、こっそり後ろから近づかれて、盗まれてしまっていた。きっと鹿もおべんとうがおいしそうだと思ったのだろう。
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