おべんとうの時間 4 (翼の王国BOOKS) | |
(写真)阿部了、(文)阿部直美 | |
木楽舎 |
普通の人の普通の人のおべんとうを紹介するというこのシリーズもいよいよ4巻目。本書にもいろいろなおべんとうが紹介されている。普通の人といっても、その肩書は様々だ。中にはあまり聞きなれないものもある。
例えば皆さんは、次のような肩書からどんな職業か連想できるだろうか。歩行指導員、鬼師。前者は盲導犬を訓練する人。後者は鬼瓦の職人さんだ。他にも俥夫や湯もみ娘などあまり出会えないような職業の人のおべんとうを紹介している。しかし、著者たちは、どうやってこれらの人を見つけているのだろうかとちょっと気になった。
この巻の特徴はインドはムンバイのダッバーワーラーについての紹介があるところだろう。ダッバーワーラーとは聞きなれない職業だが、弁当配達人のことで、インドでもムンバイにしかないらしい。これは家庭で手作りするおべんとうを受けっ取って、職場まで配達する人たちのことである。それがなんと5000人もいて、毎日20万個の弁当を配達しているという。我々の感覚では最初から自分で持っていけばいいと思うのだが、世界には色々な仕事があるものだ。
このほかにもインドネシアから留学してきている人のおべんとうなど、まさにおべんとうは国境を超えるといったところか。
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