主人公は、二宮雄介という中学生。決して二宮金次郎ではない。母親と二人暮らしのため、自分がしっかりしないとということで、いつも肩ひじ張っている感じだ。
そんな彼に何かと声をかけてくるのが、サボり魔のお姉さんの桐切沙織。ガス会社の小さな営業所に勤めている。この沙織さん、何かにつけて仕事をさぼっており、雄介くんを巻き込む。一口で言えば、ダメな大人の代表のような人だ。でも雄介くん、なんだかんだ言いながらも、結局はお姉さんのサボりに巻き込まれている。
この作品は、そんな二人の掛け合いを描いたものだ。一応言っておくと、ラッキースケベなシーンも、エロい場面もない。あえて言えば、お姉さんのスカートが会社の制服ではありえないくらい短いというところか。お姉さんから気持ちいいこと教えてあげると言われて、ちょっとドキドキと期待した雄介くんだったが、結局はストレッチ。
この世の中、きちんとしていることを要求されることが多いが、四角四面に生きても疲れるだけ。たまには息を抜くことも大事だよと、この作品には、そんなメッセージがこもっているように思える。
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※初出は、「風竜胆の書評」です。