これは、各年度ごとに、その年度の試験版が出ているが、別に試験の年度が替わる度に買い替える必要はないだろう。大事なのは、同じテキストを徹底的に勉強して、その内容を自家薬籠中の物とすることだと思う。そもそも電気工学自体は、1,2年で内容が大きく変わるような性格のものではない。また一度設備を設置したらかなり長い間使うというのが普通なので、昔のことは分かりませんというのでは、技術者として、まったく役に立たない。
私自身は、だいぶ前に電験三種は取っている(三種と一種を持っている。二種は面倒くさいので受験せず)ので、別にこういう本を買う必要はないのだが、電験三種を受験したのは旧制度だった。別に旧制度だろうが新制度だろうが、電気工学自体が変わるわけはないのだが、新制度の電験における出題形式に興味があったというのと新制度の電験の難易度を知るために手に入れたという訳だ。
さて本書の構成だが、まずpointとして、重要事項の内容が完結に述べられる。続いてこれについての解説や例題などが示されている。各章末には、章末問題が、試験の形式に合わせて、A問題とかB問題といったような分類付きで収められている。
電験3種は高卒レベルだと言ってバカにしてはいけない。大卒でも結構落ちるという話を聞く。しかし、本書の内容を十分に理解しておけば、大学で単位を取るのにも役立つのではないかと思う。
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