曇り、20度、福岡
昨日、6月17日は息子の誕生日でした。おかげさまで、34歳を迎えました。彼は、8週間早く産まれてしまいました。34年前の東京、暑い暑い一日でした。
1900gの小さい赤ん坊です。もしかのことを、心配してか、私は産むとすぐに麻酔をかけられ、産まれたばかりの彼の顔を見ることは、出来ませんでした。麻酔で、すーっと遠のく意識の中で、2時4分、1900g、男の子ですよ、と言う看護婦さんの声だけを今も覚えています。私の初めで最後のお産です。
熱帯夜が始まった34年前のその晩、生まれたての息子は、広尾の日赤病院の未熟児室で、私は、お産をした奥沢の病院で、家人は自宅で、3人ばらばらの夜を迎えました。
赤ん坊はいなくても、日本の産婦人科ですから1週間の入院です。そんな手持ち無沙汰な私に、家人が本を買ってきてくれました。自由が丘の駅前の不二屋書店の包み紙でした。それが、「すてきなあなたに」でした。
何を思いながらこの本を読んだのでしょうか?昨日、実家の本の整理をしていて、見つけました。きっと、家人が私の枕元にこの本を携えてきてくれたのは、34年前の今日です。家人からもらった贈り物の中でも、思い出深いもののひとつです。
小さく産まれた息子を心配しながら、若い成立ての母の私は、この本を読みました。香港の家の本も、先日整理したばかりですが、この本を明日は、香港に持ち帰ります。
34年経っても、まだ気がかりなことが多い息子です。今度は、何を思いながら、この本を読むのでしょうね。