曇り、14度、79%
おかげさまで、新しい年を迎えることが出来ました。若かった頃には、毎年同じことをして年を越し、年を迎えることのありがたさが分からなかったように思います。そして、同じことを繰り返すうちに、たとえ、それが年末の慌ただしさの中でも身に付いて行くことを感じます。要は続けることでしょうか。
結婚以来、少しずつ我が家の形になってきたおせち、息子がいた頃は肉ものが多かったように思います。それに、昔は、香港では手に入らなかった素材もありました。12月に主人か私かどちらかが帰国できる年は、やはりお正月らしいものが作れます。材料さえ調っていれば、台所に数時間こもって、料理に仕上げます。
一の重。 今年は、一の重と二の重どちらを上に持って行くか随分と悩みましたが、生もののある方を一の重にしました。松の焼き印を押した伊達巻きも、今年は、ひと味違った大巻きに作りました。いえ、ただ、使ったはんぺんが大きいサイズだっただけです。 紅白に染めたゆりねのきんとん。古豆の黒豆。しめさばの炙り。しめさばのいいものが香港でも手に入ります。そこで、トーチバーナーを使って、炙ってみました。しめさばは少し酢に付けて塩気を落として使いました。冷凍してあった銀杏。紅白のかまぼこ。昨日の朝一番に求めてきたタイのさくを昆布じめにして、菊の花と和えたものを一品。
二の重。 裏白椎茸。金柑の甘煮。赤かぶのなます。海老の酒蒸し。 昆布巻き。 そして、ふっくらと仕上がった牡蠣の薫製。我が家の薫製はチップは使わずに、紅茶の葉っぱで燻します。栗の甘露煮。
三の重。 煮物です。今年は筑前煮にはしませんでした。野菜を一つ一つ炊き上げてみました。そして、私が愛して止まない、ロマネスコの緑に彩りを。百合根、白クワイ、京人参、ごぼう、蓮根、亀甲に形した里芋、こんにゃく。
そして、もちろん、モモさんお重。 小さく切った伊達巻きやしめさばです。
おせち作りは、一つ一つの料理を作るのも楽しいものです。でも、一斉につめるものを並べて、お重につめるときの楽しさは、ひとしお。毎年同じ物とちょっと目先の変わったものをと心がけます。孫が大きくなれば、昔のようにガランティーヌや焼豚、ローストビーフが復活することでしょう。無事におせちを頂けたことに感謝します。