チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

香港のタイ米 新米

2015年01月15日 | 香港

晴れ、10度、71%

 香港で売られているお米の種類はほんとにバラエティーに飛んでいます。日本ではほとんど見られないロンググレイン。日本米がショートのなのに比べると細長く、粘り気のないお米です。中国、オーストラリア、タイ、インド、ベトナムから入って来ます。香港人が最も好むのは、タイのジャスミン米。いい香りがするので、ジャスミンと呼ばれますが、日本人に取ってはこの香りがどうも頂けないようです。ロングライスの中でも、お値段が一番いいのは、インドのバスマティライス。ロングライスは、粘りがでないので、さらっとお腹に納まります。

 日本米、今では本当の日本産の日本米が、しかも、日本中からの日本米が手に入る香港です。一昔前までは、アメリカ産の「錦」や「田牧米」、オーストラリアの「桜の城米」、「ダブルシープ」しかありませんでした。今では日本産に加えて、中国の北方から韓国、台湾、ベトナム、タイ、イタリアからも日本米がやって来ます。要するに選り取りみどりです。この日本米、ショートグレインに限っていえば、値段は日本産が断然高く、それだけにおいしいお米です。ついで、アメリカ産の日本米も充分に美味しく頂けます。

 我が家は、主人は日本産の日本米、私はタイのジャスミンライスが主食です。単価にして日本米はジャスミンライスの8倍程です。私は、タイ米の軽い食感が大好き。お腹に持たれません。お正月を挟んで、ここひと月程、大好きなタイ米のご飯、なんだか柔らかくいつもと違います。タイ米は、お米と同量の水で炊きます。水加減を間違えたかと、また炊いても柔らかく感じます。タイ米でも、いろんなブランドがあり、食べ比べて今のブランドに落ち着きました。なんだか、毎日のことですから不服です。硬めさらっとしたご飯が食べたい。このお米を買ったのは暮れも押し迫った頃でした。そうそう、ちょっと気になって袋を出して来ると、「新米」とシールが貼られています。買う時に『新米」と書かれているのを初めて見たもので、あれ?と思って買ったことを思い出しました。『新米」などと名を打つのは日本米に限ったものだとずっと思っていました。タイ米に「新米」シールが貼られていたのは今回が初めてです。タイは一年中お米が採れるところです。何でまた「新米」シールなんて貼ったのかしら、と訝しく思います。

 でも、柔らかく炊きあがるところを見ると、「新米」に違いありません。今では、大手のおせんべいメーカーがタイに工場を構えています。タイはロンググレインが主ですが、日本米のショートグレインも作っています。つまり、日本のおせんべいやあられを食べていても、原料のお米がタイ産であったりベトナム産であったりするわけです。日本の米作りは手厚く保護されていますから、高いお米が出来上がります。それに比べると、タイやベトナムの日本米は安く手に入りせんべいなどに加工されているのでしょう。

 本来はその土地その土地で作られるものを、旬の時期に口に入れるのが一番だと思っていますが、香港、生憎今ではお米は全く作られていないと聞きます。いえいえ、野菜一つ充分に自給していない現状です。この新米シールを見ながら思いました。このシールは嘘をついていませんが、きっと、日本で売られているお米の真似をしたものだと思います。タイの米作りの現場にも、日本人の生産アドバイザーがいたりするのではないかと想像します。

 年明けから、お米一つで東南アジアの米作りを考えてしまいました。大きな胃袋を持った香港が世界中から集めて来る食材、毎日のお米一つからこんな有様です。今我が家は、昨晩帰宅した主人のために、日本の新米が炊ける香りが充満しています。こんな恩恵に預かれるとは、20年前には思ってもいませんでした。

コメント
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