チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

雑貨屋 1

2015年01月24日 | ステイショナリー

曇、15度、72%

 私が大学生になった頃、東京の渋谷に『文化屋雑貨店」という有名な雑貨屋がありました。後にファイヤー通りと呼ばれた道沿いにあるその店は、間口は狭くいつも人が一杯でした。雑貨といっても、古もの、ガラクタに近いもののように思いました。それに価値を見いだす人にとっては、ワクワクのお店でしょうが、私は心躍りませんでした。その「文化屋雑貨店」、数年前香港にも店を出して紹介されていましたが、未だ行ったことがありません。私が大学生になった頃、40年前のことです。

 子供の頃、最初に出会った雑貨屋は、文房具屋ではないでしょうか。文房具も昭和30年代は、今ほどカラフルではありませんでした。鉛筆だって、一種類それでも2Hから2Bまであります。紙石鹸やモールやリリアン、縄跳びだって売っていました。私の雑貨屋好きの根っこは、文房具屋にあります。

 私の育った福岡には、小さい頃から『丸善」がありました。当時、賑やかだった中洲から古い博多駅の中間、土居町というところに古色蒼然とした2階建てのビルでした。1階は日本の本、2階はがらんとした洋書売り場の奥にバーバリーのコート売り場があり、その奥に文房具が置いてありました。この文房具売り場は、私にとって福岡でも数少ない楽しみな場所でした。「丸善」に行くのは親と一緒です。お小遣いなど持たせてもらっていません。ほんとに見るだけです。「丸善」の文房具売り場は、あの頃、唯一海外からの文房具が置いてありました。

 日本の文房具は、実用本位。それに比べて海外の文房具は夢がありました。ブックマーカー、栞一つとっても、小さな木の動物に革ひもがついたものなんかありました。見出し写真は猫とサルです。自分では買えないのですが、母が時折買って来ては机の上にのせておいてくれました。 この3センチ程の小さな皮のケースの中には、鉛筆削りが入っています。 しかも、芯の先のサイズが3サイズ選べます。これは、ドイツ製です。猫とサルの栞は、はて、どこの国の物かしら?

 今では日本の文房具もとても楽しい。しかも、世界中の文房具がステーショナリーの雑貨屋に行くと揃っています。北欧は北欧らしい、イギリスもイギリスらしい、それぞれの国柄を反映する文具の雑貨たちです。

 「丸善」の文具売り場を雑貨屋だと言ったら叱られそうですが、私の雑貨好きの根っこは、揺るぎなくここにあると信じています。

 この鉛筆削り、猫とサルの栞、小学の5年のときから私とずっと一緒にいます。そろそろ半世紀。

 もちろん、家を持ってからは生活雑貨、台所雑貨にもドッポリ浸かっています。

コメント
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