曇り、16度、83%
京都パリ、このふたつの名前に日本女性はすっかり弱いそうです。はい、この私もその中の一人、街の景観ばかりか街を歩く人を見るだけでも、目の保養になるのではと思う程です。その上、食べるものまで美味しい街ときています。このふたつの街を訪れるときは、きっと散財しそうな自分が見えてきます。あれ食べて、これ買って、そうそうあの美術館もこのお寺にも行きたい、考え始めると切りがありません。
観光客だって、あの分厚い旅行案内片手に廻れば、美味しいところに行き着くことは出来ます。有名なお菓子屋さん、有名なお店は、いざとなればデパートの地下に潜り込めば見つけることもできます。でも、その土地で生まれてその土地で育った方が選んでくださったお土産は、路地裏の地元の人しか知らないお店のものだったりするわけです。
京都からお客様がみえました。2年前とちっとも変わらない様子に一安心。またね、と別れ際に紙袋を手渡してくれました。家にかえって開けてみると、小箱が幾つもはいっています。京都らしい包み紙。旅立つ前の忙しい合間を縫って用意してくださったと思います。
柏屋光貞の空豆の州浜と押し物の音羽山という名前のお菓子。空豆の中にもあんが入っています。きな粉の香りが、もうひとつもうひとつと誘います。 箱の奥には、「おおきに」という名前の砂糖菓子。箱をひも解いたときの、私の顔はご想像に任せます。
こちらは、二丈若狭屋のふく栗と焼き栗。丸のままの栗に栗餡を被せて焼き栗に見立てた物と、あんを被せたふたつです。コロンと栗がはいっている贅沢なお菓子。日本茶はもちろんですが、私は濃いめに入れたセイロンティーといただきます。
京都の和菓子はつとに有名、でも洋菓子も美味しいと聞く京都です。きっと京都の人は食べることが好きで口が奢っているのでしょうね。コーヒーだって、京都のコーヒーは美味しいといいますから。
加加阿365というチョコレートも入っていました。見出し写真が、その箱ですが、なんと私の誕生日の日付が書かれています。その日その日に生まれた人用のチョコレート、365種類あるそうです。チョコレートはその配合で、薬にもなったといわれる代物、蓋をとった途端にあっと鼻孔をくすぐるカカオの香りが豊かです。
実は紙袋を手渡してくださる時に、「賞味期限が近いので急いで食べてね。」と言われました。見ると一番遅いもので明日までです。そんなわけで、お茶を入れ替えてはお菓子ばかり食べてます。州浜や栗は、ちょっぴりモモさんにも。ところがチョコレートばかりはモモさんに上げれません。モモさん、熟睡のときを見計らって、台所で一人こっそりとお口に入れました。このチョコレート効きます。何に効くかって、なんだかすごく元気になれそうな、じわじわと美味しさが口に拡がりました。
私が一番食べたいアップルパイ、一番食べたいクルミのタルトは京都のお店のものです。あー、京都にも行きたいなあ、もちろんパリにも行きたいなあ、至極、ミーハーな私です。
おごちそうさま。