晴れ、10度、77%
もうすぐ11ヶ月を迎える孫が、たった一歩ですが歩いたとお嫁さんが知らせてくれました。たった一歩、それでも自力で歩いた初めての一歩です。この一歩がなければ何も始まりません。
匍匐前進に始まり、つかまり立ち、伝い歩き、そして、初めての第一歩。本人にとっては自然の流れ、嬉しくともなんともないこの第一歩ですが、それを見守る父母は、胸に来るものがあるはずです。たった一歩、それも予期せずやって来ますから、シャッターなど押す間もありません。
この孫の父親しか子供に恵まれなかった私です。息子が初めて歩いたときのことを、しっかりと写真でも見ているように覚えています。歩くのも、話すのも遅い子でした。初めて歩いたのは、2歳前のことです。家の近くの洗足公園に散歩で行き、鴨が泳ぐ中をボートに乗りました。その帰り、坂道を下る時ほんの2、3歩、トコトコと歩きました。後ろから来る主人に、歩いたわよね?と尋ねた程、あっという間の出来事。しかも、次の日もその次の日も歩くかと待ち構えているにもかかわらず、当のご本人、歩く気配もありません。そうするうちに、トコトコが重なって、本格歩きになりました。トコトコ、どすんと尻餅をついたり。トコトコ、ばたんと前のめりに倒れたり。その頃になると自分でも歩けることが楽しくなったようです。ニコニコして歩いていました。
子供の成長を見守る家庭は、温かな空気が感じられます。遠い昔の思いでのようです。孫の成長の嬉しさとともに、しばらく忘れていた子供の成長とが重なり合います。私の胸にも暖かなものが拡がってきました。
この所、チクチクに忙しくしていて、年明け早々に帰国した主人が買って来た息子一家へのお守りをまだ出していません。今日は時間を作って出しに行きます。「こどもおまもり」どうか、希望と思い出を連れてきてくれる我が家の孫を守ってやってくださいね。