宮沢賢治。
その父の映画を観た。
「銀河鉄道の夜」は、読んだことはない、、、と多分思う。
小学生の頃に読んだかも知れないが、内容はすっかり忘れている。
が、宮沢賢治の名を知らない日本人はいないだろう。
わたしもその一人。
「注文の多い料理店」のタイトルは知っている。
が、中身はどうだったか?
読んだか、読まなかったかも忘れている。
ではあるものの、宮沢賢治の名前は、よくよく頭に刻まれている。
松本零士と混同することは、さすがにない。
で、映画。
賢治の父親役、役所広司、熱演。
祖父役、田中泯、怪演。
賢治役、菅田将暉、熱&奇演。
母親役、坂井真紀、静&快演。
妹役、森七菜、好演。
中でも、祖父に放つ、妹の言葉が心臓を一突き。
シンプルで的を得て、グサリと刺さる。
愛と理解を持った上での進言。
あの一言、すごい。
ここに書いてもいいか?どうか?
ネタバレになるのは避けたい。
が、誰も読んでないだろう、影響力もなかろう、わたしの人気のないブログなど。
認知症状が出て暴れる祖父に、
「キレイに死ね!」
と妹が言い放つシーン。
これは、よく端的に言い切ったものだ。
さすが直木賞受賞作品だけはある。
しかし、作家が生み出したものか?
この作品は実話に基づいているらしい。
多少の演出、脚色、創作はあるだろうけれど。
脚本はおそらく原作に忠実に作られていると推測する。
が、詳しいことや真偽の程はよくわからない。
最初から最後まで涙が出っ放し。
水分不足に陥りそうだった。
次の日の夜に、NHK TV番組「プロフェッショナル」で、病児病棟に勤務するチャイルド・ライフ・スペシャリストを見て、これまた涙が溢れ出た。
わたしはこれまで鈍感に生きてきた分、今頃になってウエット&ナイーブになっている。
どうなってる?
おそらく今までの人生、流した涙量が少な過ぎたのだろう。
琴線に触れて触れて、涙腺が敏感過ぎて、いやになる。
ちなみに、舞台となった明治の家屋、懐かしい。
というか、故郷の田舎の家を彷彿させる風情。
廊下越しの中庭や、せんだい(庭)。
あの規模の商家なら下働きの人が家の中にちょこちょこしていても不思議ではないが、女中さんや男衆さんらしき人物はいないようなかんじだった。
それと、妻(賢治の母親)の着物が美しすぎるような気がする。
外出着ではないなら、もう少し普段着っぽい着物を着るのではないだろうか。
もっと、いかにも木綿の質素な着物。
そういう木綿の衣服は、お百姓さんのいでたちか。
商家は、そうでもないのか?
わたしは昔の店舗兼自宅の商家を知らないので、知識不足である。
旅のまとめや感想も書かずほったらかして、映画を観たりして、全く違うことをしている。
何をしているんだか。
行動に統一性がない。
今日のブログ内容も、思いつくまま気の向くままで、まとまりがない。
ではあるが、、、
自然の涙を流すのは、癒し効果がある。