夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『若おかみは小学生!』

2018年10月04日 | 映画(わ行)
『若おかみは小学生!』
監督:高坂希太郎
声の出演:小林星蘭,水樹奈々,松田颯水,遠藤璃菜,小桜エツコ,
     一龍斎春水,一龍斎貞友,てらそままさき,ホラン千秋他

TOHOシネマズ二条で4本ハシゴした翌日、
TOHOシネマズ梅田で2本ハシゴ、その1本目。

本当は本作を観るつもりはありませんでした。
いかにも子ども向けだし、ほかに観たい作品はいくらでもある。
なのにあえて観に行かんでも……と思ったのですが、
前日に日本酒を4合空けたら、二日酔いではないものの、眠たくて。
この日2本目に観る作品は早々と決めていたから、ほかの劇場まで歩くのも面倒で、
2本目と同じTOHOシネマズ梅田で鑑賞可能な作品に決めてしまったというわけで。

で、絶対爆睡するだろうという予測のもと観はじめたところ、
予想に反して楽しく、全然眠くなりませんでした。

原作は令丈ヒロ子の児童文学シリーズ“若おかみは小学生!”なのだそうです。
300万部以上の売り上げを記録しているという人気ぶり。

小学6年生の「おっこ」こと関織子は、家族でドライブ中に交通事故に遭って両親を失い、
花の湯温泉街にある、祖母・峰子の経営する旅館“春の屋”に引き取られる。

これから暮らすことになる離れの一室に入ると、どこからともなく声が聞こえ、
見上げると天井に男の子がぷかぷかと浮いている。
驚いて絶叫するが、どうやら彼の姿はおっこにしか見えていないらしい。

彼は「ウリ坊」こと立売誠。
何十年も前に死んで幽霊となったが、幼なじみの峰子のそばでうろうろしている。
もうひとり、おっこの前に現れた幽霊は、
おっこの同級生で高級旅館の娘である秋野真月の姉・美陽。
彼女も妹のことが心配で成仏できずにいるが、とんでもないおてんば。

ほかの人には決して見えないふたりと仲良くなったおっこは、
長らく箪笥の中に閉じ込められていた子鬼・鈴鬼まで解放。
この地で生きてゆくことになり、花の屋の若女将として奮闘するのだが……。

いつもピンクのフリルだらけの服を着ている真月は
鼻持ちならない奴なのですが、とても勉強家。
ライバルとしてふたりが罵り合い、でも時に協力して経営に携わる姿は、
小学生には無理でしょと思いつつも応援したくなる楽しさ。

わがままな同年代の子どもやら占い師やら、
簡単には接客が務まらない客がいっぱい。
最後はまさかそんな人が……と言いたくなる客で、泣かずにはいられません。

誰でも受け入れて、癒やしてくれる花の屋。
私もこんな旅館の露天風呂で美味しいカクテルを飲んで、
板前さんのつくったお料理とおっこちゃんのつくったデザート、食べたいなぁ。

子ども向けだなんていって侮れない。

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