夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ルイスと不思議の時計』〈字幕版〉

2018年10月25日 | 映画(ら行)
『ルイスと不思議の時計』(原題:The House with a Clock in Its Walls)
監督:イーライ・ロス
出演:ジャック・ブラック,ケイト・ブランシェット,オーウェン・ヴァカーロ,
   レネー・エリス・ゴールズベリー,サニー・スリッチ,カイル・マクラクラン他

わざわざ〈字幕版〉と書いたのは、上映館が非常に多いにもかかわらず、
字幕版を上映している劇場がものすごく少ないからです。
たぶん全国で20館ぐらい。その大半が東京だったりします。
関西ではイオンシネマ京都桂川とイオンシネマ茨木のみが吹替版と字幕版の両方を上映。
桂川まではちょっと遠すぎるし、茨木という選択肢しかありません。
しかし字幕版は上映回数が少なくて、どこででも観られる吹替版で手を打つべきか。

でもねぇ、ジャック・ブラックですよ。ケイト・ブランシェットですよ。
これを違う人の声で観てどうする。
佐藤二朗宮沢りえに文句をつける気はないけれど、やっぱりヤダ。
悩みに悩んで、茨木で字幕版を観たいがために午後休を取りました。

吹替版ならスルーする可能性もあったので、ムビチケは買っておらず。
劇場窓口でイオンカードを提示すれば1,600円にはなる。
でももっと安く観る方法はないかなと調べたら、あるではないですか!
イオンカード所有者限定、ポップコーン付きで1,300円になるクーポンが。
ポップコーンは要らないから貰わずに、チケットのみ1,300円で。でも十分お得。

原作はジョン・ベレアーズのベストセラー“ルイスと魔法使い協会”シリーズの第1作。
児童向けゴシックホラー・ファンタジー小説という括りになるそうで、
確かに子どもが読んだら怖いと思います。
アメリカで1973年に出版され、挿絵は熱狂的コレクターを持つエドワード・ゴーリー。
幻想的で怪奇な雰囲気を漂わせる面白い絵です。

舞台は1955年、ミシガン州のニューゼベディ(架空の町)。
事故で両親を亡くした少年ルイスは、母方の伯父ジョナサンに引き取られることに。
初めて会う伯父は愉快で優しい人のようだが、
彼が暮らす屋敷はとても古く、なぜだかいたるところに時計が置かれている。
ジョナサンと隣人のフローレンスが夜中に屋敷の壁の中を探っている様子で、
不気味な現象が次々に起こるものだから、ルイスは怖くて逃げ出したくなる。

そんなルイスにジョナサンは明かす、自分とフローレンスは魔法使いなのだと。
ルイスはジョナサンに魔法を教えてくれるように懇願し、修行をはじめる。

ジョナサンとフローレンスによれば、
この屋敷にはかつてアイザックという魔法使いが暮らしていた。
良からぬことを企てたアイザックが屋敷のどこかに隠した魔法の時計を
何が何でも見つけなければ、世界は滅亡してしまうらしい。
ルイスも時計探しに協力しようと、謎に挑むのだが……。

これは字幕版で観るべきです。
吹替版を観ていないから確かなことは言えませんが、吹替版だときっとスベる(笑)。
ジョナサン役のジャック・ブラック、フローレンス役のケイト・ブランシェット、
そしてとっても上手い子役のオーウェン・ヴァカーロについても、
彼らの声そのままで観るほうが絶対楽しい。笑えます。

屋敷の中の出来事のみならず、学校での出来事も描かれています。
転校生となったルイスが遭う仕打ち。
同級生に取り入ろうとする姿が悲しいだけに、最後はスカッと痛快。

続編をぜひ望みたいところですが、吹替版の評価がイマイチ高くないだけに、
続編がつくられても日本での公開が危ぶまれます。
字幕版の上映館をもっと増やすべきだったと思うのですけれど。なんともったいない。

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