夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『劇場版 夏目友人帳 うつせみに結ぶ』

2018年10月21日 | 映画(な行)
『劇場版 夏目友人帳 うつせみに結ぶ』
総監督:大森貴弘
監督:伊藤秀樹
声の出演:神谷浩史,井上和彦,小林沙苗,伊藤美紀,伊藤栄次,
     石田彰,堀江一眞,佐藤利奈,高良健吾,島本須美他

先週の日曜日にかなり無理のあるハシゴを決行。
TOHOシネマズデーだったから、TOHOシネマズで観ないともったいない。
でも、先月なんばパークスシネマから届いた誕生日クーポンも期限間近。
じゃあどっちにも行けばいいんだと、両劇場のサイトを開けてにらめっこ。
無謀かと思われましたが、3本ハシゴをなんとか完遂できました。

まず1本目はTOHOシネマズなんばへ。
眠気に挫折しかけながらも朝7時半に家を出て、8時半過ぎから上映の本作を。

友だちから常々おもしろいと聞いていて、
TSUTAYA DISCASの月額レンタル枚数消化のために観ようとしたことがあります。
TVアニメ版はすでに10年近く続き、第6期まで進んでいる。
全部観るには相当な時間が必要だろうし、お試しに最初の2話だけ。
噂に違わずおもしろかったから、続きも観るべくレンタルしたら、
DVDに傷が入っていたようで、止まる止まる。ちっとも前に進めない。
これで気分が萎えてしまい、たった2話で観るのをやめたきり。

それでもずっと気になっていたので、この劇場版は嬉しい。
根強いファンが多いのか、封切り週はほかの話題作を引き離して興行成績首位の座に。

高校生の夏目貴志は、普通の人には見えない妖(あやかし)を見ることができる。
その力のせいで、幼い頃から嘘つき呼ばわりされたり気味悪がられたりしてきた。
両親を亡くしたのち、親戚の間をたらい回しにされていた彼を引き取ったのは、
心優しき夫婦、藤原滋と塔子。おかげで普通の高校生として穏やかに過ごせている。

貴志にはレイコという祖母がいた。
貴志以上に強い妖力を持っていたレイコは、人とつきあうことを避け、
妖たちに勝負を挑んではあっさりと勝って子分にしていた。
レイコに負けた妖は帳面に名前を書かされ、それが子分になった証。
「友人帳」と呼ばれるその帳面を持つレイコに、子分となった妖は従わざるを得ない。
レイコの亡き後、友人帳を引き継いだ貴志は、妖たちに名前を返してやることに。
しかし友人帳を手に入れて妖たちを統べようと狙う者も多いため、
見た目デブ猫のニャンコ先生、その正体は斑(まだら)という強力な妖に用心棒になってもらっている。

ある日、貴志は切り絵作家の津村容莉枝と知り合う。
容莉枝が中学生の頃のレイコと面識があるとわかり、貴志は驚く。
容莉枝の家を訪ねると、そこには彼女の一人息子だという椋雄がいた。
以来、貴志はしばしば津村家に立ち寄るように。

一方、ニャンコ先生が尻にくっつけてきた何かの種を庭に放ると、
翌朝、大木に育っていた。しかもその大木は貴志と妖にしか見えないらしい。
にゃんこ先生が大木になっていた果物のような3つの実を食すと、
なんとニャンコ先生が子猫3匹に変身してしまい……。

2話だけでも以前観ていたのがよかったようで、導入部にも違和感なし。
何も知らずに観に行っていたら、戸惑ったかもしれません。
とはいうものの、わかりやすくつくられているので、
原作もTV版も知らないという人もじゅうぶんに楽しめると思います。

田舎暮らしをしたことがないのに、なんだか懐かしい。
『散り椿』でなぜか風景が美しいと思えないと書いたところ。
この『夏目友人帳』は町の風景に和まされます。
また、貴志を取りまく人たちは思いやりのある人ばかり。人だけでなく妖もそう。
優しい気持ちにさせてくれます。

ニャンコ先生、食い意地張りすぎ(笑)。
こんなグルメな猫が家にいたら困るよねぇ。でも可愛くて心強い。

今さらですけれど、3話以降も観たくなりました。

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