夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『2001年宇宙の旅』

2018年10月27日 | 映画(な行)
『2001年宇宙の旅』(原題:2001: A Space Odyssey)
監督:スタンリー・キューブリック
出演:ケア・デュリア,ゲイリー・ロックウッド,ウィリアム・シルヴェスター,
   ダニエル・リクター,レナード・ロシター,マーガレット・タイザック他
声の出演:ダグラス・レイン

TOHOシネマズなんばにて、前述の『億男』とハシゴ。

1968年に公開され、映画史上のベストランキングでは必ず上位にある作品。
現在あちこちの劇場でIMAX版を上映中。
学生時代にビデオやDVDで観たことはもちろんあるけれど、
劇場で観る機会はこれまでにありませんでした。絶対観なくては。

IMAX版の映画は、たいてい109シネマズで観ていました。
今回も109シネマズで観ようと思ったのですが、上映時間が2時間半超。
マイルを貯めなきゃ損でしょ、これは。
そんなわけで、なんばのIMAXシアターを初体験。
と思ったら、このときにすでに体験しているじゃあないか。(^^;

人類の夜明け、お猿さんがワヤワヤしているシーン。
その前に突然モノリス(=石柱状の謎の物体)が現れます。
モノリスに触れたお猿さんが骨を武器にすることを悟り、
ほかのお猿さんを骨で殴り殺します。
空高く放り投げられた骨は、あらら、宇宙船に変わるのでした。
そして舞台は一転、宇宙へ。BGMは壮大なクラシック音楽。
『美しき青きドナウ』や『ツァラトゥストラはかく語りき』とかが。

……意味わかりませんよね。何度観てもわかりません。
でもわからなすぎて凝視してしまうという(笑)。

木星探査船ディスカバリー号。
乗組員は5名だけれど、そのうち3名が人工冬眠中だから、
起きているのは船長デヴィッドとフランクの2名のみ。
船内の淡々とした日常に、懸念されたことですが、私は睡魔に襲われる。
劇場で観る最後の機会かも知れないから目を大きく開いて、と決めていたのに。
目がパシッと開いたのは、HAL9000がおかしくなってから。

人工知能を備えた完全無欠のコンピュータ、HAL。
「なんたらユニットが72時間以内に故障する」というHALの主張に沿い、
デヴィッドとフランクは当該ユニットをくまなくチェックしたのに、どこも変じゃない。
そこでふたりは思うのです、HALが間違っているんじゃないかと。

だったらHALを切断しないと危険なわけですが、
HALは過去にミスしたことがないから、おまえのミスだと言われたうえに
切断するなんて聞かされたらどんな反応をするだろう。
ヤバイよ、HAL本人には言わずに切断するしかないよ、なんて密談を、
HALには聞こえないようにふたりはするのですけれど、
HALはふたりの口の動きだけで密談の内容を読み取ってしまうのです。

宇宙船のすべてを仕切るHALが怒るとどうなるのか。
こりゃもうホラーです。怖いのなんのって。
コンピュータをつくったのは人間なのに、人間が負かされてしまう。

途中、十数分間の休憩が挟まれて、アイスクリームを食べてゆったり。
休憩に入る少し前からホラーな展開がはじまっていましたから、
もうすっかり覚醒。後半は目がランラン。

凡人ですから、とても理解はできません。それでもなんだか凄いことはわかる。
しかもこれが撮られたのは今から50年前ですから。
この映画に影響を受けた作り手がどれほどいることか。
スタンリー・キューブリック監督が亡くなってからもうじき20年。
もっと長生きしてほしかったですね。

IMAX版で観ることができてよかった。

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