『あの夏のルカ』(原題:Luca)
監督:エンリコ・カサローザ
声の出演:阿部カノン,池田優斗,福島香々,浪川大輔,高乃麗,乃村健次,青木和代他
今夏公開予定の『インサイド・ヘッド2』の公開記念に、
ディズニー&ピクサーの“泣ける名作”として3作品が劇場公開されました。
3月中旬に『私ときどきレッサーパンダ』(2022)、3月下旬に本作、4月中旬に『ソウルフル・ワールド』(2020)。
いずれもコロナ禍だったからかなのか(どうかは知らないけれど)劇場公開が見送られて今に至る。
3作品とも観たかったのに、上映期間が著しく短くて、『私ときどきレッサーパンダ』は見逃す。
本作はなんとか観ることができました。109シネマズ箕面にて。
舞台は1950年代の北イタリア。
海底で暮らすシーモンスターの少年ルカは、海の上には行かないよう、両親から厳しく言い渡されていた。
海の上は危険だらけで、行けばどんな目に遭わされるかわからないからと。
しかしあるとき海底に落ちてきたものを見てルカは好奇心に駆られる。
そんなルカの手を引っ張って海の上へと連れ出したのは、やはりシーモンスターで同世代の少年アルベルト。
毎日両親の目を盗んで海の上へと遊びに行くのがたまらなく楽しい。
ところがついに両親にバレてしまい、お仕置きとして深海に住む伯父に預けられることに。
悲しみと怒りでいっぱいになり、海を飛び出したルカ。
アルベルトは、向こうに見える港町ポルトロッソまで行けば両親も追いかけてこないだろうと言う。
ポルトロッソへ泳ぎ着いたルカとアルベルトは、少女ジュリアと出会う。
ジュリアがまもなく開催されるトライアスロンに出場する話を聞き、
ルカとアルベルトは一緒にチームを組んで出ることをジュリアに提案するのだが……。
洋画はアニメでも字幕で観る派ですが、これは吹替版しか上映なし。
そこはいささか不満ではあるけれど、とても楽しい物語でした。
シーモンスターは陸地に出ると人間の姿に変わります。
水に濡れさえしなければ、見た目も中身も人間とまったく変わりません。
ポルトロッソではシーモンスターが恐ろしいものと思われていて、懸賞金がかけられています。
だから、トライアスロン競技のうち、水泳はジュリアに任せ、
自転車漕ぎはルカ、パスタの大食いはアルベルトが担当することに。
パスタの大食いというのがいいですよね(笑)。しかもジュリアの父親がつくるパスタ料理が美味しそうで。
知らなかった世界に興味を持ち、ジュリアにあれこれ尋ねるルカ。
アルベルトはルカを取られるようで面白くない。
でも、喧嘩して、トライアスロンにひとりで出たルカのピンチにアルベルトが現れるシーンが最高です。
偏見が覆されるところも教育的に良い。
子どもさんと観てほしい作品です。