『 今こそ 粘り腰を 』
新型コロナウイルスの感染拡大 厳しい状態が続いている
病院や医療施設の感染拡大が 深刻なうえに
あと数日の東京の状況が 大きな意味を持っている気がする
米国で効果的な検査薬が 承認されたらしいし
わが国でも開発が進んでいる
ワクチンは 短期間での実用化は無理だが
既存薬での治療法の確立は 四月中にはかなり進むらしい
あとひと月 何とか持ちこたえることができれば
様子が変わってくる予感がある
今こそ 踏ん張って 粘り腰を示す時だ
☆☆☆
麗しの枕草子物語
内裏の暮らし
私が経験した宮中での生活の中では、登花殿の西廂の細殿での暮らしが、とても印象深く、情緒がありました。
少し狭いので、里から人が訪ねてきた時など不便なこともありますが、通りに面しているものですから、いつも人目を気にしますので、その緊張が張りのある生活を演出してくれるのでしょうね。
特に夜は、いつ訪れる人があるかと、まあ、華やいだ気持ちで過ごすことが多くなります。
警備の衛府官などの足音が、夜中じゅう絶えることがありませんが、その足音が一つ離れて細殿に近付いてきますと、少しでも心当たりのある女房は胸をとどろかせ、じっと耳を澄まします。
「とん、とん、とん」
その忍びやかな音は、どれも同じようではありますが、細殿に住む女房たちは、しっかりと聞き分けることが出来るのです。
忍びやかな音が、残念ながら、となりの局を訪ねるものであれば、そっと滑り寄って、その会話を聞くこともあったりしましてねぇ。
宮中の生活では、貴公子や上達部などの艶やかなお姿や、秀でた詩歌などに接することも多く、さらに、畏れ多くも、帝や中宮様にさえ親しく接する誉れもありますが、このように、宮仕えする女房たちのささやかな喜びも、それはそれで、まことに麗しいものでございます。
(第七十二段 内裏の局・・、より)