枕草子 ちょっと一息
栄枯盛衰の渦中で
前回の第二百六十段は、枕草子の中で最大級の長編でした。
清少納言が、中宮定子のもとに出仕して間もない頃の、栄華の絶頂期が描かれています。
同時に、この文章が書かれたのは、ずっと後のことで、かつての繁栄の時を偲びながら重い筆を進めたのでしょう。
清少納言が仕えた中宮定子の実家中関白家は、定子の父関白道隆逝去のあと急速に勢力を失い、藤原道長の時代へと移って行きました。後宮の中心も道長の娘彰子へと移り、定子は失意のうちに若くして亡くなります。
枕草子のそれぞれの章段は、自由奔放、思いつくがままに書かれているようにも見えますが、その背景には、藤原氏による凄まじい権力闘争の真っただ中に身を置いていたことも考慮しながら読みますと、章段によっては随分違う姿に見えるかもしれません。
栄枯盛衰の渦中で
前回の第二百六十段は、枕草子の中で最大級の長編でした。
清少納言が、中宮定子のもとに出仕して間もない頃の、栄華の絶頂期が描かれています。
同時に、この文章が書かれたのは、ずっと後のことで、かつての繁栄の時を偲びながら重い筆を進めたのでしょう。
清少納言が仕えた中宮定子の実家中関白家は、定子の父関白道隆逝去のあと急速に勢力を失い、藤原道長の時代へと移って行きました。後宮の中心も道長の娘彰子へと移り、定子は失意のうちに若くして亡くなります。
枕草子のそれぞれの章段は、自由奔放、思いつくがままに書かれているようにも見えますが、その背景には、藤原氏による凄まじい権力闘争の真っただ中に身を置いていたことも考慮しながら読みますと、章段によっては随分違う姿に見えるかもしれません。
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