雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

波乱の年 ・ 小さな小さな物語 ( 908 )

2017-04-22 13:35:50 | 小さな小さな物語 第十六部
今年は、どうやら波乱の年のようです。
今年といっても、十一月になったばかりですから、まだかなりの日数を残しているのですが、幾つかの国の政治的な混乱は、相当なものと思われます。
その発端ともいえるのは、イギリスの国民投票においてEU脱退賛成というハプニングが発生しました。これは多くの専門家が予期していなかったようで、民主主義の根幹とはいえ、多数決で物事を決めることの怖さ、あるいは、国民投票というものをどのように位置付ければよいのか考えさせられる出来事でした。この問題は、イギリスがEU脱退を正式表明するための国内手続きでもめているようで、この国にはスコットランドの問題もあり、まだまだ波乱含みのようです。

そして、ここに来て、お隣の国は大混乱となっています。もっとも、私などは、テレビや新聞の報道だけを鵜呑みにしているだけですので、政治的な混乱が本当に言われているほど危機的なものなのか、あるいは、一般の国民の生活がどの程度影響を受けているのかは、よく分かりません。
わが国においても、首相を全国民の直接投票で選出しようという意見もあるようですが、そうなれば、当然現在の首相より強い権限を有した首長となると思うのですが、さて、お隣の様子を見ていますと、権限が強すぎる首長というのも良いことばかりではないようです。
現在のわが国においても、知事や市長はそれに近い制度を持っているわけですが、実態はどのような功罪があるのでしょうか。

また、今月に入ってから、アメリカの大統領選挙が大接戦となっているようです。世論調査の信頼性がどの程度なのか、我が国とは全く違う選挙制度で戦う大統領選挙ですから、終盤ぎりぎりでのスキャンダルがどの程度影響するのか、なかなか判断は難しいようです。
それはともかく、どちらが大統領にふさわしいのかの判定は立場によって違うのでしょうが、こちらの選挙結果は、お手並み拝見というわけにはいかず、わが国にも大きな影響があるでしょうし、世界的にもあらゆる方面に影響を与えるのではないでしょうか。

政治面で、複数の国でこれほど大きな波乱が表面化するのは、少なくともこの十年の間には無かったようです。
それぞれにそれぞれの原因や主張があるのでしょうが、もしかすると、私たちを取り巻いている世界の、そり根本的な価値観が変化しようとしているのかもしれない気がするのです。
一方わが国では、わけの分からぬ発言を繰り返す大臣や、知らなかった状態で仕事がこなせる高官が数多く存在しているようですが、まあ、この程度のことで騒いでいる間は、良しとすべきなのかもしれませんねぇ。

( 2016.11.05 )

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