稲荷講が参拝される寒施行の際に聞いていた奈良市北椿尾町で行われるとんど。
祝日の建国記念日の早朝にされると云っていた北椿尾町のとんど場は3カ所だ。
かつては正月の小正月になる15日の朝にしていたと云う。
椿尾橋を越えて上がり口を登っていく。
上の集落に行こうとした通りすがり。
畑の中で煙があがっていた。
そこでは十数人の村人たちが集まってとんどの火でモチを焼いていた。
遠目で拝見したモチ焼きの様相。
竹の先に刺してモチを焼いていたのである。
取材はしたいが、上の集落のとんどが始まる時間に間に合わないと判断してさらに登っていった。
聞いていた上の集落のとんど場は中地区の大久保垣内。
前日までに刈っていた青竹を組んでいく7人。
適度な長さに伐ってとんどを組む。
正月を飾った家のオシメサンをひとつ、ひとつ繋いで長くする。
繋いだオシメサンは二本にした。
それを巻き付けるとんど組み。
とんどが倒れないように巻きつけたのである。
内部に入れたマメギに火を点けるが、方角、火点け役は特に決まりもなく、誰でもかまわないと云う。
燃え上がる中地区のとんどは北尾町の山の中だ。
向こう側に見える処は天理の山を駆けあがる名阪国道。
そこは高峰山辺りであろう。
たちまち燃え上がるとんど。
焼けた竹の葉が旋回する。
遠くから聞こえてきたドラミング。
木を突くゲラと思われるがその音だけでは同定できなかったが、鳴き声からコゲラだった。
鳴き声の方角は南椿尾。
宮さんにゲラが住みついていると話す。
大久保垣内よりさらに上になる「上地区でも同じ時間帯でしているから」と案内してくださった。
その地は4戸の集落の大磯垣内。
とんどの火点けは既に終わっていて、煙が立ちあがっていた。
火が消えるころの下火状態のとんど。
おもむろに竹の先をナタで割って先を尖らした男性。
モチを刺してとんどの残り火で焼いている。
とんどで焼いたモチを食べたら歯堅め、虫歯にならないと云う。
そう云って小さな子供たちがモチを食べた。
村内では珍しく、小さな子供たちが住んでいる大磯垣内。
微笑ましいとんどの在り方をすぐ近くまで寄って見て、食べた。
先の将来、村を背負ってくれる人材になることだろうと思った。
かつて子供が大勢いたころは書き初めをした習字の書を長い竹にさして翳していた。
熱気に煽られて天まで届くぐらいに高く揚がった。
習字が上手くなるのだと話す。
大磯垣内のとんどを拝見して大久保垣内に戻った。
火の勢いはおさまっていたが、とんどのモチ焼きはされていなかった。
コゴメで作るドヤモチもしなくなったそうだ。
とんど場の下に設置していたイノシシ捕りの鉄製のオリ。
おびき寄せるエサはコメヌカだ。
早く腐らせて臭いで釣るコメヌカ。
乾けばイノシシは見向きもしないらしい。
北椿尾城山の標高は522m。
イノシシどころかサルやシカも出没すると云う。
この日の昼は北椿尾の初集会。
決算報告や村行事の日程などを決められる。
その日に合わせて行われるとんど日。
15日が祝日であった時代は村人が集まりやすい日だった。
ハッピーマンデー施行によって替えられたようだ。
(H26. 2.11 EOS40D撮影)
祝日の建国記念日の早朝にされると云っていた北椿尾町のとんど場は3カ所だ。
かつては正月の小正月になる15日の朝にしていたと云う。
椿尾橋を越えて上がり口を登っていく。
上の集落に行こうとした通りすがり。
畑の中で煙があがっていた。
そこでは十数人の村人たちが集まってとんどの火でモチを焼いていた。
遠目で拝見したモチ焼きの様相。
竹の先に刺してモチを焼いていたのである。
取材はしたいが、上の集落のとんどが始まる時間に間に合わないと判断してさらに登っていった。
聞いていた上の集落のとんど場は中地区の大久保垣内。
前日までに刈っていた青竹を組んでいく7人。
適度な長さに伐ってとんどを組む。
正月を飾った家のオシメサンをひとつ、ひとつ繋いで長くする。
繋いだオシメサンは二本にした。
それを巻き付けるとんど組み。
とんどが倒れないように巻きつけたのである。
内部に入れたマメギに火を点けるが、方角、火点け役は特に決まりもなく、誰でもかまわないと云う。
燃え上がる中地区のとんどは北尾町の山の中だ。
向こう側に見える処は天理の山を駆けあがる名阪国道。
そこは高峰山辺りであろう。
たちまち燃え上がるとんど。
焼けた竹の葉が旋回する。
遠くから聞こえてきたドラミング。
木を突くゲラと思われるがその音だけでは同定できなかったが、鳴き声からコゲラだった。
鳴き声の方角は南椿尾。
宮さんにゲラが住みついていると話す。
大久保垣内よりさらに上になる「上地区でも同じ時間帯でしているから」と案内してくださった。
その地は4戸の集落の大磯垣内。
とんどの火点けは既に終わっていて、煙が立ちあがっていた。
火が消えるころの下火状態のとんど。
おもむろに竹の先をナタで割って先を尖らした男性。
モチを刺してとんどの残り火で焼いている。
とんどで焼いたモチを食べたら歯堅め、虫歯にならないと云う。
そう云って小さな子供たちがモチを食べた。
村内では珍しく、小さな子供たちが住んでいる大磯垣内。
微笑ましいとんどの在り方をすぐ近くまで寄って見て、食べた。
先の将来、村を背負ってくれる人材になることだろうと思った。
かつて子供が大勢いたころは書き初めをした習字の書を長い竹にさして翳していた。
熱気に煽られて天まで届くぐらいに高く揚がった。
習字が上手くなるのだと話す。
大磯垣内のとんどを拝見して大久保垣内に戻った。
火の勢いはおさまっていたが、とんどのモチ焼きはされていなかった。
コゴメで作るドヤモチもしなくなったそうだ。
とんど場の下に設置していたイノシシ捕りの鉄製のオリ。
おびき寄せるエサはコメヌカだ。
早く腐らせて臭いで釣るコメヌカ。
乾けばイノシシは見向きもしないらしい。
北椿尾城山の標高は522m。
イノシシどころかサルやシカも出没すると云う。
この日の昼は北椿尾の初集会。
決算報告や村行事の日程などを決められる。
その日に合わせて行われるとんど日。
15日が祝日であった時代は村人が集まりやすい日だった。
ハッピーマンデー施行によって替えられたようだ。
(H26. 2.11 EOS40D撮影)