マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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角柄の行事2

2014年08月22日 07時21分22秒 | 楽しみにしておこうっと
この年の1月初めに訪れた宇陀市榛原角柄(つのがら)。

2月には正言祭の呼び名もある祈年祭があると聞いた。

もしやこの日ではないだろうかと思って再訪した。

史料によれば氏神さんを祀る神社は高おかみ神社。

それには清水山を充てている。

その所在を知りたくて再訪したのであるが、母親も奥さんも存知しない。

それはともかく正言祭は既に終わっていた。

神官は墨坂神社の宮司。

都合に合わせて行われたそうだ。

正言祭は御戸(おと)渡し。

その日までの一年間、分霊を祀ったヤカタを家で守っていた。

ヤカタを持っていって神社で次の頭屋に受け渡したそうだ。

ヤカタを家で祀っておれば良いことがある。

ある頭屋が云うには、その年に子供を授かったこともあると話す。

行政区割りはかつて桜井市だった角柄。

いつしか神官は榛原の墨坂神社になった。

それまでは上之郷から歩いて来られたと云う。

上之郷であれば瀧ノ蔵か笠。

おじいちゃんだったそうだ。

ちなみに角柄は長谷寺に参る三社権現がある。

今年も出かけたそうだが当たりの村は国道向かい側の柳の地。

昨年は角柄であったが、今年は柳。

来年には吉隠(よなばり)になる三村の廻りである。

おじいさん、旦那さん、息子、孫のそれぞれの長男が任につく。

かつては村一軒ごとに素襖を持っていた。

徐々に勤める家も減った。

廻りは早くなるが素襖は各家にあった。

頭屋に当たればカニノモチを作った。

タチと呼ばれる長いモチもある。

それは半分に切った竹に盛ったそうだ。

1月末には頭屋座の御田植祭がある。

かつて杉葉の苗を植える所作もあった簡略化されたと云う。

角柄を訪問したのはもぅ一つの行事である。

旧暦閏年に行われる庚申講だ。

今年はそれに当たる年。

何時頃されるのか知りたかった。

奥さんが云うには今年の大の月は9月。

そのころになれば日程が確定するらしい。

竹で作ったゴクダイにはトーフを乗せる。

どういう理由があってのトーフか判らないと話す。

(H26. 2.22 記)