マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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榛原篠楽・下垣内を散策

2017年04月23日 08時04分28秒 | 宇陀市(旧榛原町)へ
小字が「モトシノノ」になる宇陀市榛原篠楽(ささがく)の下垣内。

下垣内に神さんはないが、墓がある。

上垣内に神さんはあるが、墓はない。

明治14年、字篠野(しのの)と字極楽寺が合併されて篠楽になった。

字篠野は現在の篠楽の上垣内。

字極楽寺は下垣内のことである。

字極楽寺に八幡神社があった。

その合併期に八幡神社は字篠野の白山神社の摂社に移された。

下垣内に石仏は3体ある。

うち一つが「しゅく」の地蔵さん。

篠楽信号交差点の四つ辻から北に向かう。

しばらく走れば大字柳に下る道と交差する地点にでる。

下る道の反対側に建つのが「しゅく」の地蔵さんだ。



その場で行われる下垣内の地蔵盆には土で作った泥ダンゴを供えるらしい。

イボによく効くという泥ダンゴ供え。

足の願掛けと思われる草鞋もあったと上垣内の人たちが話していた。

その場は確認できなかったが、下垣内にある石仏の場を探した。



3体あると云っていたうちの一つであろう。

屋根付き祠内に安置された石仏があった。

その姿は紛れもない青面金剛石仏像である。



祠はそういうことであれば小型ながらも庚申堂である。

ネットをググってみれば享保十三年(1728)造立のようだ。

そこより急な坂道を登っていけば極楽寺がある。

平成7年に指定された榛原町文化財の木造阿弥陀如来坐像を安置していると案内されていた。

坐像は平安時代の作。

榛原戒場の戒長寺や荻原の宗祐寺に伝わる平安仏と並ぶ優品になるそうだ。

その宗祐寺は融通念仏宗派。

寺什物の鉦に「シノノ(篠野)」の地名を刻印しているらしい。

(H28. 8.28 SB932SH撮影)
(H28. 8.28 EOS40D撮影)