O家の苗代作り、そして水口まつりを拝見して付近にある水田を探ってみる。
その前に挨拶しておきたい。
O家の苗代田よりすぐ近くに家がある村神主のTさんである。
立ち寄ってご挨拶をしたら、突然に思い出された。
O家の水口まつりをしていたところを撮らせてもらっていた、と伝えたときである。
それを聞いたTさんは、「ありゃ、お札を立てるのを忘れてたわ・・」であった。
どうやら同じ時間帯に苗代作りをしていたようだが、護符を忘れていたというのだ。
お札は2枚ある。
どちらかわからないが、苗代作りに1枚。
もう1枚は田植えのときだったという。
チンチロ付きの松苗も2本ある。
苗代、田植えのそれぞれに立てる松苗だという。
そうか、そうだったのか。
寿福寺名のごーさん札か、米谷宮名のごーさん札のどちらかだったか覚えてないが、苗代と田植えのそれぞれに護符を立てて豊作を願っていたのだった。
あらためてT家の苗代田を拝見してみる。
そういえば苗代を済ませたそこは白い幌も被せていたが、お札はなかったのである。
Tさんが失念していたごーさん札は後日にするというから、他にもあるのではと判断して近くを歩いてみる。
そこで出会った氏子は十一老になるUさんである。
軽トラに乗って自宅に戻る途中に出会ったUさんの主な仕事は職業庭師である。
これまで豪邸などさまざまな顧客の要望に見合った“庭”園を造っていた。
顧客の庭で仕事ぶりを撮ってもらった写真があるからみてくれるか、と云われて拝見した現場は、豪邸だった。
建屋もそうだが、木材需要は減少の道を辿っている現代。
昔と比較すれば明らかに注文量は減っているという。
日本文化は木造建築。
建物に見合った造園をする仕事師が庭師である。
高齢には見えないくらいのお身体。
動きの軽いUさんは、次の村神主の任に就く予定がある。
一年後には村神主。
そういえば3月1日の新年祭は村神主の動きをずっと観察されていた。
それはともかくUさんも稲作をしているかと思いきや、それはせずに畑仕事の帰りだったという。
下りの道沿いに車を走らせる。
走る速度はノロノロ。
苗代の幌があれば周囲を見渡す。
遠目であったが、何やら白いモノが見える。

車を停めて近くに寄ってみたら、枯れ竹に挟んだお札であった。
これまで見たことのないごーさん札の挟み方。
しかも枯れたススンボ竹に挟んで立てていた本数は2本。
水口でもなく白い幌の両端であった。
辺りをぐるりと見渡せば、イロバナがあった。

ちょこんと置いたような姿のイロバナである。
これって何となく“孤独なイロバナ”って呼んでみたくなった。
待っていても田主の姿は現れないから引き上げた。
(H29. 4.21 EOS40D撮影)
その前に挨拶しておきたい。
O家の苗代田よりすぐ近くに家がある村神主のTさんである。
立ち寄ってご挨拶をしたら、突然に思い出された。
O家の水口まつりをしていたところを撮らせてもらっていた、と伝えたときである。
それを聞いたTさんは、「ありゃ、お札を立てるのを忘れてたわ・・」であった。
どうやら同じ時間帯に苗代作りをしていたようだが、護符を忘れていたというのだ。
お札は2枚ある。
どちらかわからないが、苗代作りに1枚。
もう1枚は田植えのときだったという。
チンチロ付きの松苗も2本ある。
苗代、田植えのそれぞれに立てる松苗だという。
そうか、そうだったのか。
寿福寺名のごーさん札か、米谷宮名のごーさん札のどちらかだったか覚えてないが、苗代と田植えのそれぞれに護符を立てて豊作を願っていたのだった。
あらためてT家の苗代田を拝見してみる。
そういえば苗代を済ませたそこは白い幌も被せていたが、お札はなかったのである。
Tさんが失念していたごーさん札は後日にするというから、他にもあるのではと判断して近くを歩いてみる。
そこで出会った氏子は十一老になるUさんである。
軽トラに乗って自宅に戻る途中に出会ったUさんの主な仕事は職業庭師である。
これまで豪邸などさまざまな顧客の要望に見合った“庭”園を造っていた。
顧客の庭で仕事ぶりを撮ってもらった写真があるからみてくれるか、と云われて拝見した現場は、豪邸だった。
建屋もそうだが、木材需要は減少の道を辿っている現代。
昔と比較すれば明らかに注文量は減っているという。
日本文化は木造建築。
建物に見合った造園をする仕事師が庭師である。
高齢には見えないくらいのお身体。
動きの軽いUさんは、次の村神主の任に就く予定がある。
一年後には村神主。
そういえば3月1日の新年祭は村神主の動きをずっと観察されていた。
それはともかくUさんも稲作をしているかと思いきや、それはせずに畑仕事の帰りだったという。
下りの道沿いに車を走らせる。
走る速度はノロノロ。
苗代の幌があれば周囲を見渡す。
遠目であったが、何やら白いモノが見える。

車を停めて近くに寄ってみたら、枯れ竹に挟んだお札であった。
これまで見たことのないごーさん札の挟み方。
しかも枯れたススンボ竹に挟んで立てていた本数は2本。
水口でもなく白い幌の両端であった。
辺りをぐるりと見渡せば、イロバナがあった。

ちょこんと置いたような姿のイロバナである。
これって何となく“孤独なイロバナ”って呼んでみたくなった。
待っていても田主の姿は現れないから引き上げた。
(H29. 4.21 EOS40D撮影)