マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

再訪、榛原山辺三のコイノボリ

2018年04月27日 09時08分58秒 | 宇陀市(旧榛原町)へ
前日に訪れた宇陀市榛原山辺三。

ふれあい広場に10基ほどのコイノボリを揚げている。

村の人たちが4月10日ころに立てたといわれる色とりどりのコイノボリは無用になった幟を寄進してもらったもの。

風が吹いていたら、絶好の写真を撮れる。

そう思って帰路に選んだ絶景地。

写真家Kさんならではの写真を撮ってほしいと思って案内する。

近年は、いろんなところで見られる寄進されたコイノボリ揚げ。

景勝地にぴったし合う色合い。



コイノボリの一番先頭は吹き流しの幟である。

稀に揚げたお家の家紋を見ることがある。

また、初孫の名前を書いて揚げている事例も少なくない。

山辺三のコイノボリにはその事例は見られないから、旧家が寄進したものではないように思える。

私が山辺三のコイノボリに惚れたのは、幟を立てやすいように広場に幟立ての穴を作ったことだ。

穴はもちろん手作業で掘るが、崩れないように塩ビ管パイプを埋め込んでいる。

水捌け良い広場の土であれば水を溜めることはないだろう。

尤も、気に入っているのはそれだけではなく、他所のコイノボリはロープを張って、そこに並べるようにコイノボリを据える。

長けりゃ長いほど景観的にもよろしいが、写真にするのは難しい。

張った地形によっては、背景の効果でいい感じになるが、ポイントを定めにくい。



コイノボリが群がるように、そして青空を泳ぐような姿をとらえてあげたい。

その願いを叶えてくれるのが、山辺三の在り方。

同じような方法で揚げていたのは五條市の吉野川河川敷のコイノボリ

川に沿って縦一列だったので、これもまたとらえるのに難儀した。



パイプ穴に立てたコイノボリの支柱は青竹。

風の吹き具合によってしなりができる。

その状態によってコイノボリの泳ぎ方が格好良く映える。

支柱穴の間隔。

また、散り方によってコイノボリに遠近感が生まれ、拡がり、奥行きのある映像になったと自負するが、出来栄えは別物だ。

この地は近鉄電車が通り抜ける。



葉桜になった八重桜の向こうを走る特急列車は2階建てビスターカー。

昭和53年に初代が走って、今や3代目。

走る姿は一層スマートになった。

コイノボリ撮影を愉しんだらベンチに座ってお昼ご飯。



たったの100円で売っていたパック売りのイロゴハンは高齢者婦人たちの手造り。

お味もよろしいイロゴハンは旧都祁村の下荻にある大野橋直売所末広屋で買ったもの。

花見ならぬコイノボリを見てよばれていた。

(H29. 4.29 EOS40D撮影)
(H29. 4.29 SB932SH撮影)