マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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佐味に巡り合わせたカンピョウ干し

2018年08月18日 08時38分18秒 | 民俗あれこれ(干す編)
所用で訪れた田原本町の佐味。

氏神さんを祭る天神社の近くに住んでいると聞いていたが、自宅がわからない。

昨夏の7月である。

携帯電話が鳴った。

来月はその天神社で「ヤマモリ」行事をするという電話だった。

今年はどうするか、決めていない。

訪れたワケはUさんに渡しておきたい昨年に撮らせてもらったヤマモリ行事の写真である。

電話をくださったお礼にと思ってやってきたが、家が見つからない。

探す前は登録した電話番号でコールしたが、出てこなかった。

どこかに置いてあるのだろうと思って付近の民家の表札名を探してみる。

百メートルほど歩いたところに白いものがある。

より近くまで寄っていけば、それはカンピョウだった。

カンピョウだとわかった瞬間に、作業小屋から出てこられたUさんの目と目が合った。

両者見合って「あれぇ」である。

Uさんと初めてお会いしたのは平成26年8月3日の日曜日。

その日はヤマモリ行事の日であったが、降雨続きで早々に雨天中止を決めていた。

訪れた天神社には誰一人もおられないのは、そういうことだった。

その中止を教えてくださったのは63歳と70歳のご婦人二人。

雨天中止でやむなく各家が注文していたパック詰め弁当は廃棄、ではなく配布である。

その配布中に教えてくださった、次に出会ったのが「ヤマモリ」行事を尋ねたUさんだった。

そのときに手渡しておいた名刺に電話番号があること覚えていたUさんが伝えてくださったのである。

ありがたいことだが、Uさんとはそれ日以来お会いしていない。

昨年の「ヤマモリ」に遭遇していたらしいが、顔を合わせる機会はなかった。

だが、3年ぶりのお会いするUさんであることは、すぐにわかった。

積もる話はさておいて、干しているカンピョウが気にかかる。

梅雨の晴れ間が続くと判断されて本日が初めてのカンピョウ干し。

早朝に採ってきたユウガオの皮を剥いて干した。

柔らかい状態のうちに一旦は下ろして二度干ししたばかりだという。

まさか、Uさんがここでカンピョウ干しをしていたなんてはじめて聞く。

なんでも母親が亡くなったあと、定年満了になってから、母親がしていた記憶を辿って復活したそうだ。

ちなみに明日もする、と云われてこんないい機会を逃すわけにはいかないので約束をお願いした。

(H29. 7. 2 SB932SH撮影)