Falcone鍛造ホイールをリリースしたLOTUS EXIGE S V6
先週、SACLAMさんと車両検証を行いました。
先ずは吸排気系の可能性を確認する為、テストコースにて
純正ノーマル車両での加速騒音値をチェック。
最近のLOTUSもかなり頑張っているようで、純正ノーマルでもそこそこ良いサウンドを奏でてますが
2ZZと同様に高回転領域での金属音的な音質は私の好みではありません。
より乾いた澄んだ高周波音が欲しい所です。
雨模様の天気でしたがテスト走行を実施。
50km定常モードが入ると何とか加速騒音値をクリアしますが、助走距離が短いと純正ノーマルでもNG。
利潤追求ビジネスのなんちゃってアフターパーツコンセプトでしたら2~3か月後にリリースといった所ですが
クルマ趣味人のオーナー様が納得できる逸品に仕上げるにはかなり時間が掛かりそうです。
吸排気系以外にも足回り、外装パーツ等々色々とアイディアが膨らんでます・・・・
既存のElise/EXIGEと比べると重量級と思われますが、V6 EXIGEの加速性能は一枚上手なので
特に足回りと制動性能は重要なポイント、ばね下重量の軽減も非常に重要です。
先日のLOTUS CUP JAPANで優勝されましたAC マインズ 坂田さんからインプレッションが
届きました。
お世話になっております。
Lotus Cup#88坂田です。
先日のRd3もてぎでもお世話になりました。
ホイールのインプレッションという事で、簡単で恐縮ですが下記記させて頂きます。
前書
使用前後のタイヤの劣化具合が異なるため、グリップレベル、タイムに直結したか否かに
つきましては、明言を控えさせて頂きます。鍛造ホイール装着で新品タイヤとなったため。
①バネ下の軽さ
まず、予選で初めて鍛造ホイールを装着し、OUT LAPではタイヤの皮むき、車のバランス
をチェックしていました。思い返すと、その時点で明らかなバネ下の軽さを体感しました。
具体的に、基本E/Gパワーに差が無いワンメイクレースではライン取りひとつがタイムに
影響します。より大きなRを取り、より早く立ち上がるため縁石も目一杯使って走ります。
多くのサーキットで縁石には凹凸が設けてあり、車体への入力が「バタバタ」入ります。
そのバネ下入力がもたらすバネ上への入力が軽減されいました。
〈バネ下の軽さの恩恵〉
バネ下が軽くなる恩恵として考えられる事は、同じ入力でもバネ下が持つ慣性力が弱まる
=バネ上に入る入力が軽減され路面入力に対し車体の挙動変化が起きにくくなる、
すなわち運転手の操作以外の挙動変化が起きにくくなる。と言い変えられます。
事実、前日のフリー走行では、自身の操作に対し予想以上の挙動が起きるなど、安定した
タイムが出せずにいましたが予選ではRrのスリップアングルを感じながら車をコントロール
する事ができました。(但し、サスセットアップも変更しております)
②剛性感
バネ下の軽さに加えて感じられた事としてホイールの剛性感が挙げられます。
・縁石に乗っている時、縁石からアスファルトに復帰した際の挙動の収まり(減衰感の向上)
・操舵初期からボトム、立ち上りにかけての線形性(リニアリティ)ある挙動に寄与
と捉えています。経験上、軽量で剛性に欠けるホイールでは、
・ダンパーのセッティングで消し込めない振動、ビレが発生する
・操舵に対しYawが非線形となり、過度な操舵で巻き込む挙動を示す
今回のホイール装着し、何れも上記剛性が向上した際のフィーリングを得らた事より
剛性の向上を感じました。
③総じて
前書の通りタイムや絶対値としてどの程度恩恵を得られたかは明言できませんが、
Falcone鍛造ホイールの装着により、軽量化の恩恵、高剛性の恩恵を体感として得られ、
サーキット走行、レースシチュエーションでのドライビングへの容易性、安心感を得られた
と考えます。
また、軽量、高剛性によるバネ下の慣性マス軽減はサスセットアップ変更による運動性能の
変化代に大きく影響する(言い変えればセッティング幅が広がる)ため今後のレースにおいて
も有効なアイテムであると言えます。
次戦Rd4もてぎに向け更にセッティングを詰め連勝を目指したいと思います。
マフラー開発の前に、次回Rd4もてぎ向けにコントロール性能と耐フェード性能を重視した
スペシャルコンパウンドのブレーキパッドを準備したいと思います。
何れにしましてもかなり時間が掛かると思いますがNO.1クオリティーと性能を目指した提案の
商品企画開発スタートです^^
余談ですが・・・
シーケンシャルミッションATのABARTHオーナー様からの要望等、残念ながら殆ど無いのですが
加速騒音認定で、歯切れの良いターボ車とは思えない乾いた高周波音のスポーツマフラーを
お望みでしたら連絡下さいませ。