ここ二・三日の急激な気温の上昇で、チューリップの花も、例年になく早く咲き始める。いつもの年は、桜の花が落ちた後に咲いていた。
このチューリップについて、まず語源を調べると“16世紀半ばにトルコからヨーロパに伝わり、その語源はトルコのターバン=「チュリパ」だといわれている。これはチューリップの花がチュリパに似ていることに由来するが、最初に、トルコ人の持っているチューリップを見た人が、「何の花か?」と聞いたところ、自分の頭の上のターバンを指しながら「チュリパ」と答えたという話。果たして、その時のトルコ人が、質問の内容を間違えたのか否かは定かでないが、トルコ語でもチューリップは「ターバンに似た」という意味の言葉だそうだ”
チューリップの花から下は、長い茎が伸びようやく葉っぱにたどりつく。ということで「鼻下長」(ビカチョウ)をふりあて、文字通り「鼻の下が長い」という別の意味の「女色を好む」の比喩的表現で、「あの男はチューリップだよ」などと言ったものだ。ひょっとして、これはすでに死語になっているかもしれない。今は直接的に「助平」や「H男」のような言葉を、若い女も使うというエレガンスを欠いた時代になった。この「鼻下長」も医学用語で身体的特徴を現しているという。
チューリップは、そんなことはどうでもいいと、穏やかな春の風に揺れていた。
このチューリップについて、まず語源を調べると“16世紀半ばにトルコからヨーロパに伝わり、その語源はトルコのターバン=「チュリパ」だといわれている。これはチューリップの花がチュリパに似ていることに由来するが、最初に、トルコ人の持っているチューリップを見た人が、「何の花か?」と聞いたところ、自分の頭の上のターバンを指しながら「チュリパ」と答えたという話。果たして、その時のトルコ人が、質問の内容を間違えたのか否かは定かでないが、トルコ語でもチューリップは「ターバンに似た」という意味の言葉だそうだ”
チューリップの花から下は、長い茎が伸びようやく葉っぱにたどりつく。ということで「鼻下長」(ビカチョウ)をふりあて、文字通り「鼻の下が長い」という別の意味の「女色を好む」の比喩的表現で、「あの男はチューリップだよ」などと言ったものだ。ひょっとして、これはすでに死語になっているかもしれない。今は直接的に「助平」や「H男」のような言葉を、若い女も使うというエレガンスを欠いた時代になった。この「鼻下長」も医学用語で身体的特徴を現しているという。
チューリップは、そんなことはどうでもいいと、穏やかな春の風に揺れていた。