性同一性障害者で性転換手術を目前に控えたブリー(フェリシティ・ハフマン)は、男娼で麻薬常習者の息子トビー(ケヴィン・ゼガーズ)が逮捕されニューヨーク市警に迎えにいくハメになる。
トビーには教会からと言ってカリフォルニアへと横断の旅が始まる。ぎこちなさから徐々にほぐれてくるが、ある夜、女性と思い込んでいたブリーが実は男であることが分かる。そして立ち寄ったブリーの実家で、トビーがブリーに言い寄る。結婚してくれとまで言う。
しかし、真実を告げられてトビーは飛び出していく。性転換手術も成功し完璧な女性を手に入れるが、トビーが飛び出したせいで気分が浮かない。そんなある日、トビーがやってくる。機嫌を直したわけではなく、手術がうまくいったか聞きたいだけという。父親は性同一性障害で女性になり、息子は同性愛者という家族の幸せは?
“その汚いテニスシューズを、私の新しいテーブルから下ろしなさい”ブリーの一言に素直に従うトビー。そして親子は静かにビールを飲む。
男が女になろうとしていて、胸はホルモン剤でふくらんでいるがまだペニスがくっついたままなので顔に男の残滓が求められる。その辺はよく出来ていて、男が演じているのではという錯覚をしたくらいだった。
ブリーが男であることが分かる場面は、なかなかショッキングで、ブリーの立ちションでペニスが突き出ていた。この場面や性転換手術のあとブリーが浴槽で女を確かめる場面それにセリフにもきわどいのがありそのため映倫の15歳未満(中学生以下)の入場禁止R-15の指定になっている。
監督 ダンカン・タッカー本作でインデペンデント・スピリット賞‘05新人脚本賞受賞。
キャスト フェリシティ・ハフマン1962年12月ニューヨークベッドフォード生れ。90年代からテレビ、映画の主に脇役で出演。テレビ人気シリーズ’04~‘05「デスパレートな妻たち」でエミー賞主演女優賞を受賞。本作でゴールデングローブ賞女優賞受賞、’05アカデミー主演女優にノミネートされる。
ケヴィン・ゼガーズ1984年9月カナダオンタリオ州生れ。6歳から芸能界に入っている。