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映画 「プリティ・へレン(‘04)」

2007-03-13 10:13:05 | 映画

 三姉妹の末っ子のヘレン(ケイト・ハドソン)は、長姉(フェリシティ・ハフマン)の突然の交通事故死で残された三人の子供の面倒を見るハメになる。
            
 デザイン会社のエージェントとして辣腕を発揮するバリバリのキャリアウーマンが、しかも結婚暦のない独身で。アパートを移ろうとマンハッタンで探すが、セールスの言う月たった9千ドル(約100万円強)の家賃のアパートはあきらめ、クイーンズの月1200ドル(約14万円強)のアパートに引っ越す。さすがのキャリアウーマンも100万円の家賃には歯が立たない。
            
 子育ての難しさ特に思春期の子供は。そういうことで一時は子供たちをジェニーに引き渡したが、子供たちのいない生活もまた考えられないものになっていた。姉妹喧嘩の末、ジェニーに宛てた長姉の手紙をヘレンに見せる。そこにはヘレンに子供たちを託す理由とジェニーへの期待が込められていた。長姉の温かい心が伝わる文章だった。これは遺言だけれど、死を意識して書いたものではない。偶然用意周到さが役に立ったと言ったところ。

 “ジェニー 今ごろ 私はもういなくて子供たちの後見人はヘレン。さぞや驚いたでしょうね。確かに奇抜な選択だわ。だってあなたほどの母親はいないもの。
 この手紙は何事にも用意周到な夫のポールに説得されて書くことにしたの。分かるでしょうけど自分の子の親を選ぶなんてできっこないわ。ムリよ。だから自分に一番似ている人間を選ぶの。
 深く知り合う前にいなくなった本当のママと同じにおいの人、ヘレンと私はよく似てるわ。だからヘレンを選んだ。子供たちと喧嘩してもあの子なら仲直りできる。時々大きなヘマもやるけど必ず不死鳥のように甦る。
 ヘレンにチャンスをやって。あなたならきっと家族をまとめてくれる。そうよ、へレンが母親になるにはヘルプがいるわ。でもあなたがいる。最高の母親のあなたが。ヘレンを育てたのはあなただもの。靴のひも結びみたいに母親になる方法を教えて。あなた教えてたでしょ、ウサちゃんが木を回って巣穴に……って、ぎゅっとね”

 監督 ゲイリー・マーシャル1934年11月ニューヨーク生れ。
 キャスト ケイト・ハドソン1979年4月ロサンジェルス生れ。両親はゴールデン・ホーンと歌手のビル・ハドソン。‘02「あの頃ベニー・レインと」でゴールデン・グローブ助演女優賞受賞、アカデミー助演女優賞ノミネート。
 ジョン・コーベット1961年5月ウェストヴァージニア州生れ。
             
 ジョーン・キューザック1962年10月ニューヨーク生れ。弟はジョン・キューザック、父や姉、妹まで映画一家。
 フェリシティ・ハフマン「トランスアメリカ」の主演女優。