いや、本当に面白かった。派手な銃撃戦やカーチェイスはないが、窮地に陥った医師の渾身の反撃に声援を送りたくなった。いつもは女性を応援しているが、この映画の場合は主人公のエミリーを演じたルーニー・マーラの演技力にもよるのだろうが、エミリーが憎々しくなった。
医師はジュード・ロウ。奥さんにも疎まれ別れるとまで言われながらエミリーのウソを暴く。エミリーに加担したヴィクトリア・シーバート医師(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)を監獄に叩き込むという痛快な場面もある。
オープニングは、どこかのビルの窓にカメラがゆっくりと近づく、エンディングでここがどういうビルかが分かる。その間に出演者や題名が白く表示される。
一転、車の中でエミリーが口紅をつけている。前歯の下の門歯が一箇所そろっていないところがあって、自分の歯もそうだから一瞬ぎくりとした。歯はエミリーの方が白い。車から降りたエミリーは、刑務所に入って行く。相手は、インサイダー取引で収監されている夫マーティン(チャニング・テイタム)。
一体何が起こるのだろうと見ているうちにエミリーの欝症状が現れてくる。これ以上書くとネタバレだし、興味をそぐからやめておく。
一つ注意を。子供たちと一緒に観るのは避けたほうがいい。ルーニー・マーラとキャサリン・ゼタ=ジョーンズの短いがレズ場面があるから。
一つ付け加えると、ルーニー・マーラが妖艶な役柄とうつ病患者を演じるがどちらも見事に表現していた。女には化粧という強力な武器があると改めて実感した。
監督
スティーヴン・ソダーバーグ1963年1月ジョージア州アトランタ生まれ。
キャスト
ジュード・ロウ1972年12月ロンドン生まれ。
ルーニー・マーラ1985年4月ニューヨーク州生まれ。
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ1969年9月イギリス、ウェールズ生まれ。
チャニング・テイタム1980年4月アラバマ州生まれ。