今日は「Beautiful Obsession美しきこだわり」。パーシー・フェイス・オーケストラの華麗な演奏は、海辺の瀟洒なホテルの芝生の庭に続くテラスで、恋人とステップを踏むイメージが浮かぶ。遥かかなたの水平線に、落日の輝きが見える。夕暮れの冷ややかな風が、彼女の手のぬくもりを感じさせる。思わず抱き寄せた黄金色に染まる彼女の目に、潤いが浮かんだのを見つめる。
この曲をほかのアーチストの演奏を聴いたが、パーシー・フェイスに勝るものはなかった。極上の音楽は、心を幸せにしてくれる。
パーシー・フェイスは、1908年カナダ・トロントで生まれ1940年にアメリカへ招聘され、その2年後アメリカ市民権を得る。
1952年「デリカード」、1953年「ムーラン・ルージュの歌」、1959年「夏の日の恋」がビルボード全米1位を記録している。
「夏の日の恋」は、1961年のグラミー賞を受賞した。グラミー賞を映画主題歌およびインストゥルメンタル曲が受賞したのはこれが初めてであったという。上品さの中にしっかりとした主張が感じられる演奏には、好き勝手なイメージを膨らませることができる。それでは「Beautiful Obsession」をどうぞ!