猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

西谷 祥子 「花びら日記」 1~3巻

2007年06月25日 13時53分11秒 | マンガ家名 な行
 花びら日記 週間セブンティーン 昭和43年(1968)29号~昭和44年(1969)8号まで

 わたしが読んだのは写真のセブンティーン・コミックス
1巻 1972年1月10日初版 1974年10月31日 5版
2巻 1972年2月10日初版 1976年 3月31日 8版
3巻 1972年3月10日初版 1975年 3月31日 6版

夜さんからお借りしたもの。

 「レモンとさくらんぼ」 「われら劣等性」 「いとこ同盟」 等、西谷先生の得意分野である学園物の集大成のような作品です。また、表現方法を日記形式としたところがこの作品に合っていて、思春期の少女の感情が溢れています。わたしは外国物で、いかにも少女マンガ的なあざとい演出もある 「学生たちの道」 より本物ぽくて好きです。
 
 高校生の 奈々子 が主人公。それに隣の家の幼馴染 ゴクロウくん や仲良し4人組の他メンバー、クラスメイトや学校を二分する美女たち、お約束の憧れの君である男子生徒などなどが始めから賑やかに登場します。その後も登場人物がどんどん増えて凄い人数になって行きます。
 
 どちらかと言うと、それら友人達の方が事件や揉め事を起こしたり、はなからそういう運命だったりして次々と事件が起こります。それに対して奈々子は

みんなどんどん変わっていく、わたしは変わらないのに 
 
 と悩んだり、わたしはわたしと開き直ってみたり。

 日記と言うことで、マンガ形式のところもあるけれど、顔のバックに文章がびっしり、というコマもあって読みごたえ充分になり、思春期の女の子の考えていることが目いっぱい詰め込まれています。太宰治を読んでるみたいなところもあって、これはちょうど今高校生という女の子も、ちょっと背伸びしたい中学生たちも女の子はみんな飛びつきそう。(笑)

 3冊で一応完結で、続編の 「奈々子の青春」 全2巻はまだこれから読むのですが、内容ぴっちり、当時の青春を思い出しつつ、他にあちこち浮気をしつつ (百鬼夜行抄文庫9巻など) 先々週からやっとこの前の日曜日で読了という小説並みに時間が掛かる作品でした。
 途中で行き詰ると言うか、つまらないというんじゃなくて40年前の少女の時間に戻ってどっぷりだと おばさん もう疲れるのよ。 青春時代は後からほのぼの思うもの~ と歌にもあったけど、内容の濃い読み手が青春の時にじっくり読みたい作品です。
 復刻版が出ているはずと思ったら、2002年9月に出ていて (小学館版) もう絶版・重版未定になってますね。 → 花びら日記 わたしは復刻版を まんだらけ で見ました。
 もしマンガ喫茶等で見かけたら、大丈夫まだまだ青春時代という方一度読んでみて。ふぅ~
コメント (9)
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