猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

槇村 さとる 「Do Da Dancin!」

2007年06月22日 11時11分37秒 | マンガ家名 ま行
       ヤングユーコミックス ㈱創美社 2001年1月24日 1巻初版


 この方の絵柄がとても好きで、マンガ喫茶ではいつも読んでました。ところが自分では1冊も持ってない・・・。マンガ喫茶に入り浸っていたころは、なにが何でもまんが本は買わないと思っていたからなぁ。最近それが崩れて本が溢れつつあります。(泣)

 この人の長編作品はいつも、分野は違えど少女が切磋琢磨し、恋もし、苦い経験もしながらその世界で頭角を現していくっという話が多いのですが、

フィギュアスケート アイスダンス 「白のファルーカ」
   〃             「ヒロインの条件」
   〃      ペア     「愛のアランフェス」

芸能界 「BELIEVE」

シェフ 「おいしい関係」

負け犬 ? 「恋のたまご」

OLさんだけど母親が飛んでて苦労してる 「イマジン」 などなど。
 
 今回はバレエ界です。でもテレプシコーラやスワンのようにエリートのプリマ候補のお話じゃない。あっ六花ちゃんはエリートじゃなかったけど、千花ちゃんはエリートだったよね。

 お話としてはよくある少女マンガ王道の少女(女性)の成長物語なんですが、この人のは面白くて大好きなんです。何でかなーと考えるに、まず絵柄がノーブルで綺麗。自分好みなのは大きいですよね。バレエの決め場面、綺麗だわ~~
 
 次に当たり前だけど、魅力的な脇役の人々。幼馴染や、なぜか主人公が勝手に気に入られる王子様 (世界に通用する男性プリンシパル) やら、年下のすねてる男の子やら、ちょっと危ないおじ様やら次々に登場する男性陣。女性陣もバレエや恋のライバル、憧れの女性、反対に元気付けてあげる年下のプリマさん、協力的な教師などなどいろいろ出てきて飽きさせない。
 名作といわれる作品は押しなべてそうだけど、脇役さんの人生がきちんと描かれている所も物語に厚みが出ています。わたしのお気に入りは主人公のお父ちゃん。今は 魚屋の禿げのおっちゃん だけど、お母さんが惚れたの分かるわ、見てないようでいて見ている下町の大人よ。

 一番いいのは主人公が普通の悩める乙女と言うところかしら。才能溢れる天才じゃない。お金持ちの子でもない。ちゃんと仕事してお金の心配もして、リアルですよ。フリーでダンサーしてる人ってこうなんだろうなぁと思わせる。
 
 この作品の主人公なんて下町の魚屋の娘ですよ。母親がバレエやっていた関係で自分もはじめ、割合順調にプリマ候補になっていったのに母親が死んだ時から時間の止まったまま今はもう22歳。今からコンクールに優勝して世界に出て行くような年じゃない。
 一応子供のころから同じバレエ団に所属していて、子供のバレエ教室で教えたりして生計を立てています。そうよね、バレエ団所属と言ったってみんなプリマじゃないもの。どこの世界でも一人でお客を呼べる人なんて一握りなのよ。脇役もいなくちゃ 「白鳥の湖」 も公演できないわけで。

 そんな脇役人生だった 鯛子(たいこ)ちゃん (魚屋の娘だからね~ 笑) 

母親が死んでから、あれから私は踊っていない

 と気づいてそれから頑張るんだわ。事情があって慣れ親しんだバレエ団を退団して、フリーダンサーになり、世界的プリンシパルの三上とモダンダンスに挑んだり…。でもやっぱりクラシックをやりたいともう一度頑張ってみることに…。

 9巻まで出て、今連載は休止中とか。え~続き読みたいよ~。


 この作品読んでると、何でも中途半端だった自分を思い出して深~く反省。

 せっかく親が習わせてくれたピアノや茶道はやっと小学校の時だけいやいややり、中学高校で自分からやりたいと言った卓球も1番にはなれず、淡い夢だったマンガ家なんて挑戦する根性もなく、バイクは楽しく乗ったけど今は乗ってないし、10年以上やってるゴルフはちっとも上手くならない。
 
 いやいや、世の中の大多数の人生なんてそんなもんよ、あんただけじゃないわさ、今がそこそこ幸せならいいんじゃない~ハハハ…と、と、と、

          そういうところがいかんのよ 

 自分に厳しく出来ない凡人の呟きでした。
コメント (12)
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