猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

市川崑映画祭 2 「黒い十人の女」

2016年01月27日 15時12分05秒 | 映画
   ↑ 映画のポスター (左側) 会場に封切り時のポスター等が貼ってあります。

監督 市川崑、脚本 和田夏十(なっと 市川崑の奥様)の正に合作と言うに相応しい傑作。
今回の映画祭で私が一番楽しみにしていた作品です。

Movie Walkerのページ → 黒い十人の女

まあ、とにかく岸惠子(女優一番古い愛人)・山本富士子(本妻)・宮城まり子(仕事の上でも助けてもらっていた)・中村玉緒(今時のコマーシャルガール)・岸田今日子(仕事仲間)・宇野良子・村井千恵子・有明マスミ・紺野ユカ・倉田マユミ・森山加代子等の女優陣の丁々発止の演技が素晴らしい !
岸惠子・山本富士子・宮城まり子・中村玉緒・岸田今日子が主な役どころですが、他の女優さんにも見せ場があって一瞬も画面から目が離せません。
ちょっとした仕草、目の演技、ほんの少しゆがむ口元。
優しく聞こえながらも慇懃無礼な口調、着物を着なれた物腰、立ち居振る舞い。
市川監督の真骨頂である明と暗の狭間で繰り広げられる、女たちの始めは対立と途中からの共闘。
意地とプライドの競演。
ああ面白い。
山本富士子さん、綺麗なだけじゃなく演技も素晴らしいわ~。(今さら)

セリフの一言一言が女性にはぐっさりと来ます。
深いです。考えさせられます。
この映画若い時に見てもいいけれど、やっぱり年を重ねた女性や男性にも見てほしい。
和田夏十さんのオリジナル・シナリオと脚本が良いんですね。

ああ、筋立てがまだでした。
船越英二演じる、テレビプロデューサーの風(かぜ)松吉と関係を持った十人の女たちが皆
願うこと。
誰でもいいから 風さん 殺してくれないかしら。
又は交通事故かなんかでぽっくり逝ってくれないかしら。
それは自分だけ愛してくれない 風 が憎くてしょうがないからでなくて、自分の心の持って行きように苦しんでいるから。
とっくに諦めているように見える本妻の 双葉 だって他の女達を一堂に目の前にしたら、ねぇ~。
上がりかまちに脱ぎ捨てられた女たちの履物をいつもの癖で直そうとして、持ち主たちの数の多さに思わず、何やってんだかと蹴とばすシーンが印象的です。

連絡を取り合っているうちに冗談でみんなでいっそ殺しちゃおうか、という話が弾み、それを伝え聞いた 風 が妻に相談し、と進みます。

その先はぜひ映画館でもDVDでも見ていただきたい。
私の市川監督作品お薦め一番です。

     ↓ 映画祭のチラシ







          次は文芸大作の「細雪」が見られるかなと思うトミー。





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