次のお題は「構造」です。
2.2 Construction:
2.2.1 The height of a robot must not exceed 300 mm.
2.2.1 ロボットの高さは300mmを越えてはいけません。
2.2.2 Robots may not have any sensor or other device that enables it to 'see' over the walls.
2.2.2 ロボットは壁の向こう側を見る(探知する)センサーや機能を備えてはいけません。
2.2.3 Robots may be constructed of any robot kit or building blocks (either commercially available or custom built from raw hardware) as long as the robot complies with the above constraints, and its design and construction are primarily and substantially the original work of the students (see section 2.5. below).
2.2.3 ロボットの設計と制作がチームメンバーによるものであり、上に書かれた制約を満たせば、どのようなロボット・キット、またはブロックも使用できます。(一般に販売されているものでも、部品を集めて制作したものでも)
2.2.4 Any commercially produced robot kit that is specifically marketed as a 'maze solver' or 'rescue robot' is likely to be disqualified unless significant modifications have been made to both its mechanical design and software. If there is any doubt as to the acceptability of a particular commercial product, participants must obtain approval from the International RoboCupJunior Rescue Technical Committee several months prior to any competition. Organizers will treat all inquiries with the utmost privacy, and will not release details to any third parties.
2.2.4 一般に販売されているロボットのキットで、特に「迷路探索ロボット」や「レスキュー競技用ロボット」については、ロボットの構成やプログラムについて重要な修正がなされなければ失格になる可能性があります。 製品がルールに従っているどうかについては、競技会の数ヶ月にレスキュー技術委員に問い合わせることができます。 質問者のプライバシーは尊重されます。
2.2.5 Blue Tooth Class 2 communication and ZigBee modules are the only radio type allowed in RoboCupJunior. Robots that have other types of radio communications on board will either need to remove these or disable them as other types of radio communication can interfere with other leagues competing in RoboCup. Robots that do not comply may face immediate disqualification from the tournament.
2.2.5 ロボカップジュニアの競技で使用できる無線通信は、Blue Tooth Class2 とZigBee だけです。 ロボットに他の無線通信の機能がある場合は、ロボカップの他の競技に影響があるかもしれないので、それらを取り除くか無効にしなければなりません。 対応できないロボットは競技への参加資格を失う可能性があります。
2.2.6 For safety reasons, no lasers are allowed on any robot.
2.2.6 安全性の問題で、レーザーの使用は禁止します。
こんな感じでしょうかねぇ。
ロボットの基本的な「作り」に関しての説明です。
基本的な部分は変更ありません。 新しく追加されたのでは、無線通信の「ZigBee」が使用可能になったのと、レーザーの使用が禁止になりました。
2.2.1では、ロボットの高さが最高300mmと規定されています。
2.2.2で、壁の上から、壁の向こう側の様子を見ては(検知しては)いけません・・・ということです。 勿論壁に穴を開けて、向こう側を見てもいけません(笑)
ロボットの高さが300mm以下で、壁が300mmなので、通常に考えると「ロボットが壁の上から壁の向こう側を見る」ことは不可能なのですが・・・小さなロボットが壁を登ることを想定しているのかもしれません。 (壁を登ってはダメとはどこにも書いてないですから・・・笑)
2.2.3では、ロボットの素材についてです。
基本的には何を使ってもいいよ・・・ここまでは、優しく・・・
でも、ちゃんと、子供たちが自分で考えて使ってね・・・ここは厳しく・・・(笑)
LEGOだろうと、TJ3だろうと、オリジナルの部品を集めて作った自作ロボットだろうと、チームのオリジナルであることが必要になります。
さらに、2.2.4では、競技専用とか競技向けのロボットがあったらとしたら、チームメンバーが自分達のオリジナルなカストマイズしていないと、それは違反だよ! となります。
まあ、現時点では、そのままでレスキューBに使えるロボットキット(や製品)が有るとは思えないですけど・・・
2.2.5ではロボカップジュニアで使用できる無線通信がBT2とZigBeeの2種類に規定されました。 これは2011年に公開された General rules と同じ・・・と書こうと思ったら、General rules にはBT3も入っていました。 ここだけ、不整合ですかねぇ。 (でも、BT3はBT2に含まれるってことで、セーフ!)
それ以外の無線通信機能を搭載していた場合は、取り外すか、機能を無効にする・・・とありますが、機能の無効にするというのは、審判からみて判断できるのか疑問です。
そして、今回追加された、「レーザーの使用禁止」です。
レーザーというと、何となく「近未来の破壊兵器」というイメージがあるので、是非是非そのような悪いイメージを一蹴するような平和利用を促進できるような環境にして欲しいです。
「レーザーを利用して被災者を発見、救出しています。」なんて、ニュースが流れたら、嬉しいです。
とはいえ・・・現状では、(使用禁止は)仕方がないですね。