都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

京都町家セミナー 生谷家住宅(室町 上御霊前通):現地のメリットが少ない説明

2014-05-15 05:02:42 | 都市計画

 13:30から座敷つ次の間に座っての座学が初めに。ご紹介が延々と30分以上続き飽きる。長瀬建築研究所のプレゼンも町屋の一般論など余計だ。改修は構造の補強、内装の旧来への回帰、防火などのようだがまとめや図示が足りない。散漫でありもてあました。(町屋の通り庭は奥の便所の汲み取りのためというのが良かった)
 小杢 京都庭園室代表のお庭の設計も事例紹介のようでいまひとつ。参加者は建築、庭園、内装などの関連の方々か。

 建物はすっきりしており、2階の斜めの梁の走る辻子の刀剣展示に驚嘆した。辻子の虫籠窓を通して見える外の通りの現代と町屋の中の歴史の対比が面白かった。また、地所の歴史が分かる展示、地券の実物( http://souzoku.sekine-jimusyo.com/history_registration.html )は貴重だ。その他:
・障子に映る、格子の陰がシャープ
・おくどさんとお札
・入口にある重い横引きの扉と滑車・溝とたくさんのお札、その上の軒を支えるカンチレバーの飛び出し
・屋根裏の組み方
・通り庭の火袋と天窓、光と影

 全体にシャープで清潔だが、町屋はもっと生活感のあるのが好きだ。

 都市計画的に通りと建築、上御霊神社(たまたま祭礼の日だった)の関連などの論評や御当主からのお話も伺いたかった。

 町屋の前は侵入防止(街区ごとの管理もあった)、2階の辻子の虫籠窓と火袋天井は夏の通風確保ではないか。四季の暮らしと街の安全に関する論文を探そう。マクロの都市と住まいのマイクロの調和が欲しい。

コメント
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