都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

都市計画学会 フィールド・ワークに参加:なんば広場 民間発意による駅前ロータリーの広場化

2024-12-17 02:54:20 | 都市計画

 事務局として参加した

https://www.cpij-kansai.org/planning/2573.html 

 民間発意からの苦労、NPOの活動から、歩行者空間化のための車(主に搬入)の影響を調査し警察との道路交通法や渋滞の調査での対応の説明、搬入路の確保(髙島屋・地下街搬入路など夜間は通行可)と通過交通の排除のため周辺道路も含めた車線の変更(待機レーンなど)

 民間の南海、髙島屋・戎橋となんさん通商店街、丸井の参加と大阪市の参加により事業がすすめられたとのこと

 結果は道路法による歩行者専用道路化と車道と公園の安全管理の人的マネージメントと金銭負担だが進行中であり、これから開発検討の公園ゾーンも残されている

 土木・交通工学的な2008年から約20年にわたる歴史と苦労の解説と細部にわたる説明であったが当方の都市経営からの興味とはちょっと違った

 この広場は北の心斎橋からアーケードや橋を経て、道頓堀難波五座(東西のモールとなっている)、さらに戎橋のアーケードを通り、大南海ビルの前に出る

 ここから南になんばこめじるし( https://nambacity.com/nam-come/access/ )を経て新今宮・新世界に行くルートの結節点かつ、裏難波や西の黒門市場へ行く「交差点」でもある

 

 当方が質問したのは、マイクロとしてのスケールとマクロとしての観光ルートの視点の2点だ

①広場に面した大南海ビル(髙島屋 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%97%E6%B5%B7%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0 )の大きさと周辺の界隈のスケールが違う、通り抜けや分節(カフェなど)をしてはどうか

→登録有形文化財のビルであり制限もある

さらに当方から東京日本橋高島屋(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%A9%8B%E9%AB%99%E5%B3%B6%E5%B1%8B%E4%B8%89%E4%BA%95%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0 )は国指定重要文化財(建造物)であるが北側日本橋ガレリアの設置に伴い相応の改造・リニューアル(竹中工務店他)を行ったとの返答をした(ここは日本生命の東京の拠点「日本生命館」(大林施工)が発祥だ( https://www.takashimaya.co.jp/nihombashi/departmentstore/cultural_propertie/index.html )

②心斎橋から難波、難波から新世界に至る結節点でもあり、南への観光ルート開拓の起点としての役割もあるのではないか

→南海としても通天閣を取得したためガード下の活用など対応したい

 説明の後、現地をなんば広場→なんさん通り→パークス通り→なんば広場と見て歩いた、搬入車両、タクシーなど交錯しているが御堂筋からループ状であるため対応ができていると見受けた

 当方はNPOなどの組織によりまちづくりに実際に取り組む研究をしていない、データを集めヒアリングや分析を専門家グループで研究し帰納的に仮設をつくりモデル化するのが今までの5編の論文だ、プロジェクト推進と都市分析、実務と思考の違いがある

 気がつくとパークス・タワーとスカイオのオフィス・タワーがある、難波はオフィスのクラスターとしては集積が少ない、心斎橋も教室や商業の用途転用が多くオフィス・クラスターとしては縮小している、今後クボタもグラングリーンに本社オフィスを移転させるなら商業・観光特化と難波エリアに多いアジア観光客対応が望まれる

 公園については、弾状の石積みなど角が目立つ、茨木市の「おにクル」(伊藤豊雄 基本計画)の前の、弓形のスロープや芝生( https://www.onikuru.jp/ )の持つ「柔らかさ」が欲しいと思った

さらに緑も欲しい、このエリアは道頓堀(難波五座)や五花街などのアミューズメントはあるが緑に乏しい

都心の公園として有名なBoston Copley SQ( https://en.wikipedia.org/wiki/Copley_Square )でも1960年代にSasaki Assoがコンペで当選( https://www.sasaki.com/voices/sasaki-to-design-bostons-copley-square/ )し、石段と高木を配置した、しかし80年代に議論があり石段を芝生に変更した(木や段が多いと犯罪の温床になる恐れがあった)、これも、再度、ボストン市と同社により見直しが行われる( https://www.sasaki.com/voices/city-of-boston-releases-design-updates-for-copley-square/ )つまりは時代とともに変わるものだ( https://www.boston.gov/departments/parks-and-recreation/improvements-copley-square-park )

 これからの、この広場のあり方、周辺ビルの変化が楽しみだ

 難波はエンターテイメントだ、京都から行くと立体看板に驚かされる、東京の友人を新世界や飛田の百番に連れて行くと「日本とは思えない」との感想もあり  是非、南海電鉄にはグレーターなんば計画を推進頂きたい( ENTAME-DIVER-CITY -グレーターなんばのまちづくりビジョン- https://www.nankai.co.jp/news/230324.html )に期待する

 大昔、南海に乗り、高速船で徳島まで行ったのを覚えている、先日も和歌山市での荊妻の講義に付き合い、粉河寺庭園や根来寺まで参りました、途中の岸和田城の重森三玲は閉館で見られずだったが、また、高野山詣も南海だ、大阪南部の観光開発にも期待する

15,000歩 結構歩いた


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