みみずのしゃっくり

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仔ニャンコ・仔ワンコが新たなお家に迎えられるには、いつ頃が良いのでしょうか?
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世界初

2021-06-13 | その他

以前にトラフズクのヒナが助けられた話を紹介しました:庭→四つ足→保護施設

同じ保護施設「フクロウ・猛禽類ステーション」に保護されているヒゲワシのミアさんが大怪我をして、右足切断の手術を受けました。
そのままだったら、長くは生き延びられなかっただろうということですが、ウィーン大学の整形外科医とウィーン獣医科大学の獣医が協力、スウェーデンとアメリカの専門家も協力して、骨直結型義足をつける手術が成功しました。



義足のミアさん




猛禽類でも一般のワシ・タカ類の足の骨には直結型義足はつけられないそうですが、ヒゲワシは動物の死骸を食べるため、足の骨が直結型義足取り付け可能な構造なのだそうです。但し、足に極度の加重があるため、人間が用いる従来型義足の装着は不可能とのこと。
とにかく、ミアさんは世界で初めて義足を付けた鳥となったのです。
義足が、あまりに快適だったため使い過ぎて、手術から数ヵ月後に最初の義足が壊れてしまったそうですが、すぐに、もっと丈夫な改良型をつけてもらいました。

ヒゲワシは広げた時の翼長が3メートル近くなり、体重5キロで、ヨーロッパ最大の鳥類ですが、オーストリアでは一度絶滅し、今も極めて稀な存在です。ヨーロッパ全域における種の保存と遺伝子多様性確保のため、どの1羽もかけがえのない貴重な存在。
手術までにはCTはじめ最新の外科・獣医科技術を駆使した複雑な準備があり、手術そのものも言わば大冒険だったのですが、幸いにして成功しました。


手術チームと「患者」のミアさん




ミアさんは、今後ともフクロウ・猛禽類ステーションで暮らします。
元気で長生きしてほしいですね


追記:ヒゲワシのミアさんを助けようとする手術チームと関係者の情熱は、日本におけるトキ日本コウノトリ存続に努力する人たちの情熱と同じだと思います。それは地球に広がる豊かな自然への大きな愛


トキに関する以前の記事:にっぽにあ・にっぽん