「アルプス越え」と言えば先ず連想されるのは
ナポレオンと
ハンニバルでしょうか。
ダヴィッドの描いた「アルプス越えのナポレオン」
これは言わば宣伝ポスターで、現実とは程遠く美化されたものです。
馬さんは歴史に名を遺す
マレンゴです
後世に描かれた「ハンニバルのアルプス越え」
これは美化されながらもリアルな描写でしょう。
私が読んだハンニバルの伝記によると、彼は当時最高の教養人で数ヵ国語を話したということです。本をもう一度調べるのをサボって推定すれば、
フェニキア語のほかに
古代ギリシャ語、
ラテン語、
ガリア語、古代の
スペイン語あたりでしょうか。
古代ローマの記録では悪人にされていますが、実際は優れた武人だったということです。
しかしハンニバルやナポレオンのような軍事行動ではなく、殆ど音もなくアルプスを越えた方々・・・それが
ヨーロッパヤマカガシのイタリア亜種です
イタリアのヤマカガシさんは、最近までイタリアとヨーロッパアルプス南面でのみ生息が確認されていたのですが、近年、アルプスを越えてドイツのバイエルン州南部に到達しました。渓流を遡り、渓谷を超えてアルプス北部へ到達するのは簡単だったのですが、ドイツのヨーロッパヤマカガシと接するところで進出が止まっています。しかし、少しずつ混血が始まっているようです。
ドイツ人とイタリア人の夫婦なんて普通ですから、ヨーロッパヤマカガシさんの世界でも「国際化」が進むことでしょう。その場合、
分類学的にどうなるのかな
上記研究のテーマではありませんが、ヨーロッパヤマカガシさんがアルプスを越えたのは、
地球温暖化に起因するものと思われます。
既に熱帯性のヒトスジシマカが北上してきたことは、
怖い北上者に書きました。
ここら辺では見たことのないゴキブリやシロアリも、北上してくるのではと心配です
インターネットに掲載された
研究論文(英文)