以前に2回触れたことのあるトルコの作家オルハン・パムクの「我が名は赤」を遂に購入しました。
オルハン・パムクに触れた記事
更に補足
トルコの選挙
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/ce/9411c0b3c8269aa275b342d234bbbeed.jpg)
ドイツの出版社フィッシャーから発行されたドイツ語訳です。ペーパーバックでも550ページあります。
オスマントルコ時代の1591年、イスタンブールを舞台とする歴史小説で、当時の芸術の粋を集めた豪華本を制作する工房の物語ですが、殺人もあり恋愛もあります。
このペーパーバックの表紙も素晴らしいと思います。使われているのはジェンティーレ・ベッリーニの「座るトルコ人書記官」です。つまり描かれているのは正しくオスマントルコの書記官です。
この小説については秀逸な紹介記事があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/fuki_oshirase.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/fuki_osusume.gif)
日本語版では「私の名は赤」ですが、ドイツ語版は「赤が私の名前(ロート・イスト・マイン・ナーメ)」です。これは「私の名前は赤(マイン・ナーメ・イスト・ロート」とすると、以前に触れたドイツ語の慣用句「我が名はウサギ(マイン・ナーメ・イスト・ハーゼ)」と同じような響きになるためではないかとも思われますし、ドイツ語では赤が先に来て美しい響きになっています。
もうひとつ新刊の書評で惹きつけられたタイトル「Grosses Spiel(グローセス・シュピール)」中央に日本語(漢字)で「大博打」とあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/d6/77c1640f4e6a9f92ac64ea3ac6c06b91.jpg)
書評の中のキーワードが大正デモクラシー、関東大震災、甘粕正彦となれば、読まずにはいられません。
オーストリア人の作家が何故これらのキーワードをテーマにできるかと言えば、ドイツと日本のハーフの友達があるからです。
ただ、以前に読んだこの出版社の新作小説が実につまらなかったという悪い記憶がありますが、今回は傑作でありますように・・・
現在「赤」を夢中で読んでいるところなので、続きは後日書くことになります。
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