「ジプシー」という言葉は今では差別用語とされ、この人たちを表す言葉としてはシンティ・ロマが使われます。
しかし「ジプシー男爵」や「ツィゴイネルワイゼン」などは「シンティ・ロマ」で置き換えることはできません。
1930年代の(当時の呼称で言うところの)ジプシーの馬車
私は一度だけジプシーつまりシンティ・ロマの女性を見たことがあります。イスタンブールでヨーロッパとアジアを結ぶフェリーに乗っていた時です。その服装と雰囲気から直感的に「この人はジプシーだな」と納得したものです。
そのジプシーつまりシンティ・ロマが登場する歌が「ラグル・タグル・ジプシー」です。
ラグル・タグルというのは「グチャグチャ」とか「ごちゃ混ぜ」といった意味です。
「ラグル・タグル・ジプシー」は、富裕な貴婦人が夫と子供を捨ててジプシーに加わるというお話です。
私はアンドレアス・ショルのCD「Wayfaring Stranger: Folksongs」で初めて聞いたのですが、検索したところ日本語Wikiにも詳しい記事がありました。
ザ・ラグル・タグル・ジプシー
貧しいジプシーの女性が裕福な男性と結ばれて幸せになる・・・というストーリーは平凡ですが、逆に「富も家族も捨てて放浪の人生を選ぶ」というのはドラマチックで印象的です。以下YouTubeの2つの動画
これは演奏している人たちがジプシーっぽく雰囲気豊かです。
The Raggle Taggle Gypsy with Lyrics
もうひとつのバージョン
Raggle Taggle Gypsy
焚火の揺らめく中で踊っている妖艶な女性がステキですが、シェヘラザードのようにも見えます。
YouTubeのいずれのバージョンもジプシーの雰囲気を演出しているように思います。
この歌を転用した例
Tutto vanita(トゥット・ヴァニタ)は旧約聖書のコヘレトの言葉にある「全てはむなしい」によるものでしょう。「祇園精舎の鐘の聲・・・」みたいですね。
まだテレビを持っていた頃、この映画を見て・・・感動したことだけ覚えていて、タイトルもストーリーも忘れました
確か登場人物の神父さまが仰る言葉「State buoni, se poteteスターテ・ブオーニ、セ・ポテーテ(できるなら良い子にしていなさい)」が良いですね
2024年がウクライナとパレスチナに平和をもたらしますように
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