5月26日は欧州議会の選挙最終日でした。欧州連合内で先に選挙のあった国々でも他の国々と歩調を合わせて26日に結果が公表されました。
いつものHPにオーストリア国内の欧州議会選挙投票動向(左が前回、右が今回)のフローチャートが載りました。
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上から国民党(中道右派)、社会民主党(中道左派)、自由党(極右)、緑の党(環境保護)その他となっています。
前回書いたスキャンダルにもかかわらず、極右党の得票減少は僅かでした。つまり、極右党を選ぶ層は「政治とはそんなもの」という発想なのかも知れません。
女性と男性では、はっきり傾向が分かれ、女性投票者層では極右党は第4党、男性投票者層では極右党が第2党でした。また一貫した傾向ですが、教育水準が高いほど極右党支持率は低くなります。
一番下のグレーの部分は投票しなかった層で、今回は少し減りました(投票者が少し増加)。
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さて以下は長い蛇足です。また長くてごめんなさい
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今や遠い昔、欧州連合が発足したころ、ドイツの週刊紙「ディ・ツァイト」に次のようなジョークが載りました。
天国ではイギリス人が警官で、フランス人がコック、イタリア人が恋人で、ドイツ人が全体をオルガナイズする。
地獄ではフランス人が警官で、イギリス人がコック、ドイツ人が恋人で、イタリア人が全体をオルガナイズする。
さて欧州連合は天国か地獄か?
4ヵ国に対するステレオタイプのイメージですが、イギリス人は正確だが料理はまずい、フランス人は料理は上手だがいいかげん、イタリア人はムードはあるがメチャクチャ、ドイツ人は全てを見事に取り仕切るが全然ムードがない、というわけです。
もちろん、これは単なる冗談で、料理の上手なイギリス人もいるし、マネージメントに優れたイタリア人もいます、等々etc・・・
で、実際、欧州連合が発足しても、一般市民生活のレベルで大まかに言えば良くも悪くもなりませんでした。便利になったのはユーロ圏というのができて、近隣諸国へ行く場合の両替の手間がなくなったことです。但し、これも表面的なことで、各国の物価・経済水準、賃金制度等々の違いがあるまま通貨だけ共通になっている矛盾をはらんでいます。
以前にも書きましたが、もともとイギリスは微妙な存在でした。「イギリスはアメリカに近いか?ヨーロッパに近いか?」というジョークもあるほどです。そのイギリスは今や欧州連合を脱退しようとしています。しかし脱退(ブレグジット)に関するイギリス国内の賛否は殆ど半々です。しかし現在の趨勢からは、延期を繰り返した末、10月に欧州連合を脱退する予定です。それでも、まだ連合内なので今回の欧州議会選挙は行われています。なんか変
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鉄のカーテン消滅後、旧東欧圏の国々はこぞって欧州連合に加盟したがりました。加盟するだけで突然飛躍的に裕福になるというような幻想を抱いていたのかもしれません。他方、もともとの西側諸国でも「欧州連合への拠出金を出すのは嫌だが助成金はもらいたい、自国のことは自分で決めたい」というワガママが蔓延しています。
冷戦時代は色々な食い違いがあってもソ連圏への対抗という点で団結できた国々で自国最優先のナショナリズムが台頭しています。
しかし、今の欧州連合の出発点は「平和を守る」ということでした。2つの世界大戦でヨーロッパにおける2つの主要な交戦国であったフランスとドイツが「この2国が友好関係を築き維持していかないとヨーロッパの平和は保てない」という考えで歩み寄り、やがて諸共同体が発足。それが紆余曲折を経ながら発展し今日に至ります。経済共同体は「経済的な利害が共通していれば敵対できない・協力しなければならない」という発想に基づいています。
えー、長くなりましたが、今の欧州連合は、天国でも地獄でもなく、せめて煉獄・・・だと思いたいです
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5月とは思えない気温上昇も少し落ち着いて来た様ですが、これからは確実に暑い季節は間違いないです。熱中症には気をつけたいですね。
さて、宗教や派閥争いが常に何処かで勃発し戦争に繋がったりしていますが
冷静に考えて見たいと思うのですが、
私達が小学校入学時から高校まで、身体障害者と別れて教育を受けています。
なので、身体障害者の暮らしぶりや教育方法が良く知られてません。
なのに、社会に出てから身体障害者を受け入れましょう〜と優しい対応や政策が打ち出されていますが、無理でしょ!
身体障害者と分けずに全ての子供達が、小学校から高校まで共同生活の中で教育を受けたらどれほど優しい思いやりある人間が育ち、社会の中でもお互いにフォロー試合仕事に打ち込めると言うもでは無いんでしょうかね〜パラリンピックも大成功と思うのです。
単なる一般教育を受けるだけでなく、何を学びどの様な人間形成を目指すかは、教育者のお仕事だと思うのです。
世界の全国民が一定年齢まで確実に教育を受けられる事
生活の中でのマナーや習慣・慣習の違い
保健・衛生の正しい知識
それぞれの国の位置や環境を含めたお国柄の違い
国や土地の環境で新興宗教が異なる認識
お互いの新興宗教を認め合う
オールでお互いを認め合い、お互いを尊重し合う
こんな世界だとしたら、きっと戦争も宗教争いも、足を引っ張り合う大統領選挙も派閥争いもなく、難なく平和につながる様な気がします。
しかし、これを良しとせず都合が悪い人が多いと言うことの様にも感じます。
各国国民が平等に教育を受ける事で都合の悪い人が多くいると言う事なのでしょう。
今、アメリカでハシカが流行る中、どこから仕入れて来た情報かは定かでは無いのですが、
ハシカのワクチン拒否をする人が続出で、ハシカが蔓延中だそうです。
正しい情報、正しい知識、正しい教育は確実に不可欠と日に日に実感する社会情勢に不安と恐怖が交差している思いです。
教育は国の礎なのですが、子供たちが学校へ行けない国々は非常に多いです。そういう国では当然、文盲率も高く、自分の名前を書くのが精一杯で、新聞や本を読むことは無理。しかも、学校へ行ける場合でも偏った教育がなされると、健全な判断力のない国民が出来上がります。
民主主義の核心は、国民の高い教育水準と、それに基づく国民と国家機関の相互信頼だと思います。その良い例がスイスですね。スイスでは重要な問題が気軽に国民投票で決められますが、これは国家機関が国民の健全な判断力を信頼しているからだと思います。
逆に国家機関には、判断力・批判力のある国民を育成する義務がありますね。
他方、独裁者にとっては、国民が無知蒙昧であることが好都合です。
教育水準の格差と各国間の貧富の差は連動していると思います。そして、今の世界経済体制は貧しい国々の存在を前提としています。富裕国は貧乏国の犠牲によって富裕なのです。これを根底的に変革するのは不可能かも知れません。それでも出来るところから努力するよりほかありません。
ワクチン忌避者はヨーロッパにも存在します。間違った半端な知識による偏見が無知より危険な場合があります。
不安になる要素の多い世の中ですが、それでも前向きに暮らしましょう。