弁当2020に書いた通り、今年はベートーヴェン生誕250周年に当たります。
新型コロナウイルス騒ぎでコンサートも中止になっているため、やや盛り上がりに欠けますが、ラジオでは例年より多くベートーヴェン作品が放送されますし、「我らがベートーヴェン」というミニ・シリーズで、ベートーヴェン本人の言葉やベートーヴェンに関する同時代人の発言が紹介されています。
1815年のベートーヴェンを描いた肖像画
特に印象に残るベートーヴェンの言葉
安息と自由は最高の財産だ
Ruhe und Freiheit sind groesste Gueter.
(ウムラウトは文字化けするので通例の書き換えになっています)
ベートーヴェンは進歩的な自由主義者でしたから、反動的なウィーン体制のもとでは、メッテルニヒの密偵につけまわされていたということです。
もうひとつベートーヴェンの奇妙な発言(ピアノソナタに関する楽譜出版社へのコメント)
この作品は洗濯してあります
Dieses Stueck habe ich gewaschen.
何のことか良く判りませんね。洗練された作品であると言いたいのか・・・
このところ毎回蛇足はコロナの話ですみません
前回紹介した通り、オーストリアでもマスクが導入され、大型店舗へ入るときの着用が義務となりました。
国防大臣は、戦闘服用の布で軍で使うマスクを独自生産すると発表しました。
ピンクの上着の人が国防大臣
法務大臣は刑務所で服役中の人たちによるマスク生産を発表しました。
「女は度胸」のお手本です
マスクは、感染者が周囲にばら撒くウイルス量を減少させることに意味があるということですが、店舗に入る人が皆マスク着用なら、無症状感染者のばら撒き量も減るわけで、一定の効果が期待できますね。
逆に、周囲に誰も居ないところでは、マスクをする必要もないでしょう。
この点だけでも,偉いと思います。
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何も、戦場ならばともかく、平時に迷彩色のマスクをしなくてもいいような…
迷彩でウィルスの眼をくらまそう…とでも…
<ののちゃんより>
それで正解だろうと思います、多分
ベートーヴェンは、18世紀後半の啓蒙主義に基づく自由主義者だったと思われます。
交響曲第3番はナポレオンに献呈するはずだったのですが、ナポレオンが自ら皇帝になってしまったため、ベートーヴェンが怒って献呈をやめ、「ある英雄の思い出のために」と書いた・・・というエピソードは有名ですが、これを疑う説もあるようです。
ベートーヴェン唯一のオペラ「フィデリオ」は、多くのオペラがラブストーリーであるのに対し、政治犯として投獄されている夫を妻のレオノーレが男装してフィデリオと名乗り助け出す、という文字通り自由主義的内容です。