Very British・・・チャーチル首相の出てくる笑い話
レディー・アスター:ウィンストン、あなたが私の夫だったら、私はあなたの紅茶に毒を入れるわね。
チャーチル:ナンシー、君が私の妻だったら、私はその紅茶を飲むね。
もちろん、こんな「やりとり」が出来るのは忌憚のない間柄で、本当に毒を盛ろうという人は、事前に予告したりしません。
上のやり取りを直接的な表現に訳せば・・・
「あなた最悪の夫だから、あなたの紅茶に毒を入れるわ」
「君は最悪の妻で、私は人生に悲観しているから、その紅茶を飲むね」
・・・といったところでしょうか。
お互いに気心が知れていて相手を高く評価しているからこそ、こういう憎まれ口みたいな冗談が言えるのですね。
レディー・アスター
この人はイギリスで最初の女性国会議員です。それ以前にひとり女性議員がいるのですが、議員活動はしなかったのです。
英語ウィキに詳しい記事があります
この笑い話は何年も前、スイスの出版社が発行する日めくりカレンダーに載っていたものです。
こうした笑い話も含めて、毎日貴重な引用や漫画があって毎年買っていたのですが、その出版社が倒産してしまいました
英語ウィキの記事によると、上記のやりとりは、居合わせた友人が記録したものです。
波乱万丈の時代から女性の存在感をしっかりアピールされ、一人間として主張し続けた事に敬服します。
晩年の写真もこの時代のものとは思えない美しさに驚かされました。
(肖像画はFBに記事として取り上げさせて頂きました)
スイスの出版社倒産、悲しいですね。
だから、レディー・アスターみたいな確たる自覚のある女性が必要だったのでしょう。
まあ、卑弥呼や女性天皇、エリザベスI世やヴィクトリア女王などなどのことを考えると、女性議員がいて当たり前なのですが、脳みそが化石みたいな人たちは、今でも何かと文句をつけていますね。
良い出版社というのは、あまりにレベルの高い本を出して倒産する場合があるようんです。
でも、次の「チャーチル再び」に書いたように、カレンダーそのものは復活しているようです。