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MAGA

2024年07月19日 09時21分14秒 | USA/大西洋資本主義の大崩壊

人間に例えればMAGAは

不老長寿を望む

老人の幻想であるが

しかし死にゆく老体には

永遠の天国がなければならないように

滅びゆくUSAも

永遠のMAGA=

幻想を求めて

そして、生まれ変わるには

現体制を破壊せざるをえないのです

・・・・

・・・

・・

【速報】
トランプ指名は「ヒルビリー」副大統領候補

ジム・リカーズ

 

 

   


ドナルド・トランプ氏に対する暗殺未遂事件がニュースを賑わせる中、共和党全国大会がウィスコンシン州ミルウォーキーで開催された。

そして、この全国大会もまた、選挙シーズンにおいて重要な出来事である。

トランプ氏は、この場でオハイオ州の上院議員J.D.ヴァンス氏を副大統領候補に指名した。

他の有力候補、例えばノースダコタ州知事のダグ・バーガム氏、バージニア州知事のグレン・ヤンキン氏、フロリダ州上院議員のマルコ・ルビオ氏、サウスカロライナ州上院議員のティム・スコット氏を押さえて彼を選んだ。

トランプ、体制派を拒絶

この“ヴァンス指名”は重要な意味を持つ。

なぜなら、トランプ氏は「MAGA(Make America Great Again)アジェンダを完全に支持する人物を副大統領に選んだ」ことを示すからだ。

2016年の一期目では、共和党の体制派*が好む候補、マイク・ペンス氏を選んでいた。

 

*ここで述べる「体制派」とは、長年にわたり政治の中心におり、既存のシステムや慣習を支持する議員や官僚のこと。いわゆる政治エリートと呼ばれる人々。
1980年、保守派のロナルド・レーガンに対して穏健派のジョージ・ブッシュを押し付けられたのと同じように、トランプ氏も初めは「ルール」に従っていた。

だが、今回は違う。

実際、政治コンサルタント層、特にカール・ローヴや他の共和党アドバイザーたちは、ヴァンス指名に対して厳しい批判をしている。

彼らは、郊外の有権者にアピールできる、より中道的な人物、または女性や少数民族の候補を望んでいた。

しかし、それを無視して、ヴァンス氏が選ばれた。

彼は元々、2016年の選挙前、“トランプ反対派”だった。だが、2022年に上院議員に選出されて以来、最もMAGAの声を持つ存在へと変わった。

では、そんな“ヴァンス指名”は、11月の選挙にどう影響するのだろうか?

ヴァンスの強み

彼が所属するオハイオ州は現在、共和党支持を集める州である。

今回の選挙では「スイングステート(予測しにくい激戦州)」とは見なされていない。

さらに、郊外の有権者、女性や少数民族に大きな影響を与えることはないだろう。

しかし、キーポイントは若さである。

彼の39歳という若さは、長い間欠けていた要素をトランプ陣営に追加することになる。

この39歳という若さは、トランプ氏の半分の年齢だ。

また、彼は非常に理知的で(イェール大学法学部卒)、政策に対する深い理解を持っている。

その点で、トランプ氏の荒々しいスタイルと対照的な、専門知識が豊富で学識的な存在だ。

さらに、民主党はヴァンス氏を白人至上主義者や、人種差別主義者とレッテル貼りすることはできない。

なぜなら、インド系の女性と結婚しているからだ。

ここで最も重要なのは、J.D.ヴァンスがMAGA運動の完璧な体現者であり、トランプの支持基盤と深く結びついていることだ。

ワシントンD.C.の非公開ディナーで見つけた
この本が示す「トランプ当選後の世界」




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MAGAの体現者

ヴァンス氏は、オハイオ州の地方都市で育ち、グローバリズムの犠牲者となった。

2016年、彼は自身の困難な幼少期を描いたベストセラー『Hillbilly Elegy: A Memoir of a Family and Culture in Crisis(邦題:ヒルビリー・エレジー:アメリカの繁栄から取り残された白人たち)』を執筆している。

J・D・ヴァンス/著 関根光宏/訳 山田文/訳
出版:光文社
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この「ヒルビリー」とはスラングで、山岳地帯に住む田舎者を指す。

J.D.ヴァンスは、オハイオ州の小さな町で、貧困や家庭の問題、暴力、薬物やアルコールの乱用が蔓延する環境で育った。

故郷は、薬物の過剰摂取による死者が、自然死を上回るほど深刻な状況である。

その困難な環境を克服し、海兵隊に入隊。大学を卒業後、イェール大学法学部に進学した。

そこで彼は、ベンチャーキャピタリストとして成功を収め、最終的に上院議員へと選ばれる。

ヴァンスの人生は、貧困から抜け出し、成功を収めた「アメリカン・ドリームの象徴」とも言える。

実際、本の中では、自身の経験を通じて、グローバリゼーションがもたらした経済的・社会的影響や、白人労働者階級の現状に焦点を当てている。

このような環境出身の人々が、ドナルド・トランプを最も強く支持しているのは皮肉なことだ。

というのも、トランプ氏はニューヨークの億万長者、不動産王であり、農村の価値観を持っているとは言い難い。

しかし、彼らはグローバリゼーションによって空洞化された状況を憂い、MAGAアジェンダを熱心に支持している。

彼らは、マスイミグレーション(移民の大量流入)が仕事を奪い、アメリカ生まれの労働者賃金を引き下げると考えている。

そして、沿岸部の政治エリートたちによって支配された民主党に、完全に見捨てられたと感じている。

彼らは、LGBTQ+の権利や多文化主義、ジェンダー平等など、新しい社会的価値観を優先し、自分たちの福祉を蔑ろにすることに失望しているのだ。

グローバリズムを拒絶する副大統領候補

ヴァンスは、グローバリズムに対して深刻な問題意識を持っている。最近、ニューヨーク・タイムズでは次のように語った:

 

「戦後の米国のグローバリゼーションの主要な推進力は、安価な労働力に依存することでした。貿易問題と移民問題は同じコインの裏表です。貿易問題は海外の安価な労働力、移民問題は国内の安価な労働力に関するものです。これが医療サービスや住宅など、多くのサービスや物価に上向きの圧力をかけています。

私の頭の中にあるポピュリストのビジョンは、その逆転です。

すなわち、賃金にできるだけ上向きの圧力をかけ、人々が利用するサービスにはできるだけ下向きの圧力をかけることです。経済学者が移民と関税について根本的に間違っている理由はここにあります。

関税は様々なものに対して上昇圧力をかける可能性があるのは確かです。ですが、これは大いに誇張されています。国内の労働力でより多くのことを行なうことを強いられるとき、多くの積極的な動的効果が生まれます。

しかし、マクドナルドで働く労働者をミドルタウン・オハイオ州の労働者から置き換えるのは良くありません。17ドルの時給をもらっている労働者が、15ドルの時給で働く移民に置き換えることは、エリートリベラリズムの典型的な手法です。しかし、これを認めるかどうかは意見が分かれるでしょう」

このコメントは、トランプ支持基盤の核心的な関心を反映している。

彼を選ぶことで、トランプ氏は“MAGAに全力を尽くしている”ことを示した。

そして今日の時点では、彼らが勝利する可能性が高い。

8月19日には、民主党全国大会が開催される。ジョー・バイデン氏の進退がどうなるか、注目のイベントだ。

今後も、動向を追っていこう。

〜編集部より〜

この動画では、大統領選挙、ひいてはアメリカの現状について、ジムの分析が語られています。

今後、注目のイベントが立て続く前の今のうちに、お早めにご覧ください。


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